第242話 冒険という名の布教活動
怒っては居たが、メガは布教(?)活動の為に翌朝も出かけていった。
ちゃんとこの村経由で行った冒険者は守るつもりらしい。
帰ってくると、今日あった出来事を話してくれる。
今日は冒険者内で話し合いがあったそうな。
メガのした事が既に話題になっているようで、した事に対して「よくやった」「何してくれてるんだ」と賛否両論らしい。
だが、メガの強さも判ったらしく、メガが保護する村冒険者に入りたいと言う者も多かったそうな。
入りたい者は規律を守るならOKなんだってさ。
規律って何だよと思って聞いてみた。
……聞くんじゃなかった。
決まり事は2つだけ。
1.俺に逆らわない
2.ここではメガの指示に従う
ヒドい内容だ。
俺に従う必要性がどこにある?!
ちなみに、これに逆らう者はメガによってマーキングされて放逐するらしい。
このマーキング。トウ特製の粘膜で、洗っても落ちないそうだ。
この村や村関係者に近寄ると発熱する仕組みなんだってさ。
要は裏切り者は近寄るな、と言う事らしい。怖い。
しかしそれでも入る者は日に日に増えているらしい。
何故かと不思議に思う。
これの理由は飯を食いに来たギルドマスターから判明した。
村冒険者になっていれば、野営は安全、飯は3食温かい弁当、水も綺麗なのが自由に飲める、2日に1度風呂に入れる。
寝るのがテントという事以外、宿に泊まっているのと変わらないと。
なるほど。便利で安全という付加価値に集まってるのか。
そして風呂の要素がデカいと言ってた。
土魔法で風呂を作り、水魔法で水を張り、火魔法で湯にする。
風呂に入れるし、そこで洗濯も出来る。
これに女性冒険者が食いつく。
すると男性冒険者が付いてくる。
……何時の世も、男は女に弱いのだなぁ。
しかし、モンスターが襲ってくるって話なのに、のんきだな!
四日後。
本当にモンスターが大挙して襲ってきたらしい。
……メガよ、のんきに晩飯の時に話す内容か?
村冒険者が居る場所では、壊滅させているらしいが。
他の場所はどうなんだろう?
確認したいような、したくないような。
まぁ、偉そうに言ってたんだから、健闘していると思おう。
って思ってたら、翌日には助けに来て欲しいと頭を下げてきたらしい。
そして無視したらしい。
う~ん、自業自得とはいえ、庶民くらいは助けても良いと思うけど。
まぁ現場に居るのはメガなので、何も言えないけど。
それから一週間程で、事態は収束したようだ。
町壊滅など地元の被害は大きかったが、村冒険者の活躍で助かった庶民は多かったらしい。
ちなみに貴族の屋敷等は、徹底的に無視したらしい。自業自得だとシロにバカにされてる。意図的でしょ!
最後にはまた城に呼ばれ、実力は判ったのでまた出現した際には助けに来て欲しいと伝えて欲しいと言われたそうな。
二度と来ないと宣言して帰ってきたらしいけど。
ついでとばかりに、その場に居た貴族にはマーキングしたらしいですわ。
こんなの聞かされて、何と言えば良いのだろう?
返答に悩むわ~。
事態の収束に合わせて、シロ達はまた報告に出かけていった。
相手は大使館やこの国の王。
ここぞとばかりに外交しろって事なんだろう。
そうまでして痛めつけなくても良くない?
って思ってたら、大使館からシロが外交官の一人を連れて戻ってきた。
結界を通れないので、玄関で会う事に。
「今回はカズマ殿に朗報をお持ちしました」
「何でしょう?」
「先のクーデターでの活躍。そして今回の事。
その活躍が評価され、貴方は辺境伯に推挙されました」
…………はい?
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