第172話 3つの提案

「3つもか。

 よくそんなに早く思いついたな」

「はっはっは。優秀だからな!」

「……自分で言うかね」

「うるさい!

 まずは、学校ではなく学園と呼ぼう。

 そして、学園では貴族だろうと平民だろうと同じに扱う!!」

「……理由は?」


理由だと?!

それがテンプレだからだ!!


だが、それを言っても理解してもらえないだろう。

だから、テンプレの理由を話しておく。


「身分に関係なく、友達が作れる。王子でも友達が出来るぞ?

 これは後の人脈にも繋がる事だ。重要だろ?

 それにここで才能を発揮してくれれば、平民でも良い所に就職出来るようにすれば良い。

 逆に貴族の子供でも凡人かどうか早く気付ける。

 貴族の子供だからと要職に付ける前に役立たずと判るんだぞ? 便利だろ?」

「ううむ……。しかし貴族から反発されると思うが」

「なら入学しなきゃ良い!

 しかし学園卒業者じゃなければ要職に付けないとなれば、入学せざるをえないだろ。

 そこは理事長である俺が決めた! さ、王も同意したまえ」

「むむむ……。まぁ卒業は何年も先だ。検討しよう」


よし! 第一関門突破!

次の作戦だ! 楽しくなってきた!


「次はさっきも言ったが、王子を入学させる事。

 王子が入学して友達を作るとなれば、近づきたい貴族は入学するだろ。

 そして、悪役令嬢を作る事を提案する!!」

「あ、悪役令嬢?! なんだそれは?」

「王子の婚約者で、近づく者に嫌がらせをするご令嬢だ。

 最後には公の場で婚約破棄される」

「……何の意味が?」


ヤダなぁ。テンプレじゃないですか。

出来れば転生者にやってもらいたいが、いないだろうなぁ。


……そう言えば、ああいうのって転生前にプレイしてた乙女ゲーのキャラだったっけ?

悪役令嬢の仕事って何だろう?

改めて意味を聞かれると答えに困るな……。

ここは適当で良いか。


「王子の身分を狙って近寄ってくる女から王子を守る仕事だ!

 あからさまなのは男でも気づくけど、女側の視点ってのは重要だからね。

 王子が良い娘を好きになれば、結婚もすれば良い。

 だから婚約破棄も必要なんだよ。

 あっ、勿論、その役目をする娘には多大な支援を約束する事!」

「王子と平民が結婚?!」

「別に良いだろ。優秀なら。アホな身分だけの娘とするよりよっぽど良い。

 まぁ、こんな考えをするのは俺が平民だからだろうけど。

 でも、意外と平民は皆そう考えてるんじゃないか?

 『あの王子、あんな女と結婚だってよ。国大丈夫かな?』とか言われるぞ?」

「ううむ……しかしなぁ…………」

「はい決定! あっ、人選びとか詳細はそっちで決めてね。

 よろしく~。

 はい、では最後の1提案です」

「丸投げかよっ!!」

「王の部下とか知らないもん。どんな子どもたちが居るのかも。

 頑張れ」


さ、後は学校行事だ。


「勉学以外に学園祭や運動会を提案する。

 子供は勉強だけじゃダメ! 他のも重要!」

「それらは何をするのだ?」

「学園祭はこないだの発表会みたいなものさ。

 でもあそこまで権威のある物じゃなく、気軽に発表するような感じ。

 それに子供が屋台を出したり。ほら、王子とか食べ物売る経験とか無いだろ?

 経験できる良い機会だ。庶民の暮らしを経験出来る、な」

「運動会は? 名前の通り運動するのだろうが」

「その通り。クラス毎に分けて運動で競争するんだ。

 100m走とか綱引きとか」

「必要か?」

「学園祭もだけど、クラスが一体となるぞ?

 協力して行う行事だからな。協調性が養われる。後、楽しい。これ重要」


クラス行事って楽しいんだよな。

運動苦手な子は学園祭で活躍したり。その逆もある。


「あっ、後は遠足とかも良いな」

「遠足?」

「弁当持って、ちょっと遠くまで皆と歩いていく」

「それこそ必要か? それに外は危険だぞ?」


あ~、この世界だとモンスターとか居るもんなぁ。

あっ、そうだ。


「大丈夫! そこのドラゴンに同行してもらえば危険は無いだろ。

 ドラゴンの認知度も上がるし。

 これも協調性を養う為だよ。オリエンテーリング方式にするのも楽しそうだ。

 あっ、先に言っておくけど、道中で何か問題を出して、クリアすると次に行けるってやつね」

「……お前、無茶ばっかり言うな」

「俺を理事長にしたのが運の尽きだ!!」

「…………失敗だったか?」


ふはははは。

楽しい学校生活が出来るように努力したぞ!(提案だけだけど)

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