第122話 西遊記?
ヒサクさんが止めに入り、ようやく争いは終わった。
争いと言って良いのかな? 蹂躙の方が正しい気が……うん、争いって事で。
そのまま俺達は、ヒサクさんの誘導でギルドから出た。
どうも事情をヒサクさんは聞いてきたようだ。
「どうやらギルドマスターが貴方達の実力を見たかったようで……」
「あっ、大丈夫です。よくある話ですよ」
「よ、よくある話ですか……?」
うん、俺の世界のラノベの中限定だけど。
まぁ、その場合は途中で止めに入り、そこから協力関係になったりするんだけどさ。
出てきたギルドマスターまでボコるなんて、テンプレ破壊も甚だしい。
「ヒサクさんは大丈夫でしたか?」
「私は大丈夫です。
どうしましょうか? ギルドに謝罪させますか?」
「いえいえ。こっちもボコったので。どちらにも落ち度があるという事で、帳消しにしましょう」
「しかし、あちらが策を仕掛けてきたから最終的に暴れる事になったのであって、カズマ様達に落ち度は……」
「良いんですよ。そういう事にしておきましょうよ。
そうしないと、謝る為とか言って、また接触してきますよ?」
「は、はぁ……」
「だから王様にも報告は無しで」
「良いのですか?」
「はい」
多分それが一番のダメージ。
謝りたい、接触したいと思ってる相手には一番効く。
なんせ接触する機会が無くなるのだ。
王様の耳に入れば謝罪しろと言われるに決まってるからね。
入らなければ言われない。
自ら話に行けば、裏の事情も言わなきゃならなくなるだろう。
その場合、どんなお咎めがあるか判らないし。
何もなかった。これが一番。
罪悪感を背負って行けば良いよ。
「これからどうされますか?」
「このまま観光、って訳にも行かないか。
じゃあ城に行こうかな?」
「判りました」
「主、城に行くのですか?」
「あぁ、もう見る所は見たしな。どこかまだ行きたい所があるか?」
「いえ。主の行く所が、私の行きたい場所です。
では行きましょうか」
「そうだな。
……なんで止まるのかな?」
「城に行くのでしょう?」
「そうだよ?」
城に行く=移動する、だろ?
城に行く=立ち止まる、じゃない。
なのに何で立ち止まるんだ?
ヒサクさんも困ってるだろ。
どうしようかと思ってたら、メガが街中で魔法を発動した。
いや、魔法かな? 多分魔法だと思う。
メガから大量の泡が出始めたのだ!
それは見る間に形を作っていく。1m四方の雲のようだ。
それに乗れと言うので、乗ってみる。おおっ! トランポリンに乗ったみたいだ!
と感動していると、気づいたらそれは浮いていた。……筋斗雲かよっ!
俺は今、筋斗雲(?)に乗っている。
どうやって進んでるのかと思ったら、メガが甲羅に乗せて運んでるようだ。
同乗者はヒサクさんとシロ。
ヒサクさんは土下座みたいな格好で、下を見ないようにして乗っている。
シロは……そのヒサクさんの上。居る場が無いからってそれはダメ。こっちに来なさい。
クロは…………空中を歩いてる?!
いや、走ってる。どっちでも良いわ!
どうしよう。改めてペットの非常識っぷりを目にしてしまった。
城に行くのに、何で空からって発想になるのかな?!
……ちょっと楽しいけどさ。
そのまま城のバルコニーのような所に到着。
うわ~、近衛兵みたいな人達がワラワラ出てきた……。
どう説明しようか。
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