第10話 断片
君の書いた歌はどこか聞き覚えのある言葉ばかりで、裸の私の上をたばこの煙と一緒にさらさらと流れていく。でもその言葉たちに意味を持たせようと必死な君の声が、たまらなく愛おしかったの。本当だよ。
名前、なんて漢字なの。
びっくりした。そんなこと聞くんだ。
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