懲役1日が終身刑!絶望を更に絶する程の激苦に凶悪犯罪者は放り込まれた!

天川裕司

懲役1日が終身刑!絶望を更に絶する程の激苦に凶悪犯罪者は放り込まれた!

タイトル:(仮)懲役1日が終身刑!絶望を更に絶する程の激苦に凶悪犯罪者は放り込まれた!


▼登場人物

●三上 猛(みかみたける):男性。15歳。高校生1年生。1人を殺した殺人犯。それを凶悪犯罪と見なされ、「繰り返しパターン終身刑」に処される。

●岡田(おかだ):男性。40歳。ナチスの将校みたいな刑務執行官。

●幸恵(ゆきえ):女性。30歳。岡田と同じくナチスの将校みたいな女性刑務執行官。

●雄太(ゆうた):男児。三上の自宅から最寄りに住んでいる。8歳。軽度の知的障害者。

●裁判長:男性。50歳くらい。一般的な裁判長のイメージで。



(イントロからメインシナリオまで4075字)


イントロ~


202×年、日本の犯罪者が恐ろしく急増した年、日本政府は新たな法律を作らねばならなくなった。

どこの刑務所も犯罪者で満杯になり、もう囚人を収容するスペースが無くなってしまった刑務所・拘置所の実態をも鑑み、遂に日本政府は「少年法」の改正に踏み切り、14歳~18歳以下の少年にも死刑が執行される事に相成った。

しかしいきなり「死刑」というのはこれまでの日本の歴史から見て刺激が強過ぎる為、そこで国は改めて「死刑」を隠した「終身刑」を用意し、それを「繰り返しパターン終身刑」と言う名の下、死刑と同じ…いやそれ以上の激苦(げきく)を伴う処刑を思い付いたのである…。


メインシナリオ~


語り)

俺の名は三上。今年高校1年になったばかりの未成年だ。

まぁ見た目ばかりが未成年で、やってる事ぁ犯罪そのもの♪

俺は人を殺したくて殺したくて堪らなかった…。

かの有名な「中学生殺人鬼」に魅せられて、俺の心の殺人鬼は遂に覚醒したのだ。


ト書き〈前から気に入らなかった近所の男子を殺害した三上〉


雄太)「え?ホント?ホントにホント?!」


三上)「ああ本当さ。あのジンク山には君の好きなカブトムシが一杯いるぜ?どうだ?これから一緒に行ってみないか?一杯カブトムシ、獲れるぜ?」


雄太)「うん!行く行く!」


ト書き〈ジンク山に登って雄太を殺害〉


語り)

このジンク山というのは俺の近所でも有名な小高い丘で、そこにはカブトムシやクワガタが沢山いた。

この雄太というガキは俺の近所に昔から住んでいて、軽度の発育不良だった。

そこに目を付けた俺は、「こいつなら俺の言う事を何でも聞くだろう」と踏み、山へ誘って、当初の俺の目的である殺人計画の餌食にしてやった。

俺はまだ未成年だ。誰か殺したって死刑にはならない。


雄太)「や…やめ…て…!グェ…」


三上)「ハァハァ…ハァハァ…へへ…へへへ~」


語り)

俺は雄太を靴紐を使って絞殺した。

そしてあらかじめ用意したノコギリで雄太の首を切断し、それを黒いゴミ袋に入れて家に持ち帰り、暫く鑑賞して達成感と充実感を味わった…。


三上)「…俺もこいつの血液を呑んで、あのお方のように自分の身を清めよう。…でも人を殺すって案外簡単な事だなぁ。でも他のほとんどの奴ぁ経験できない、貴重な体験だ…」


三上)「ドラクエで言やぁはぐれメタル倒したくらいの経験値だろうか。ハハハ…少年の特権生かして、もっともっと殺しまくって経験値を上げてやる…」


ト書き〈犯罪の素人だった為、すぐ逮捕される三上〉


語り)

とは言っても俺は犯罪の素人。

アリバイ工作をはじめ完全犯罪への知識はほぼ皆無だったから、あっけなく警察に捕まった。

でも俺は未成年。

法律も誰も俺を死刑にする事なんて出来ない…。


ト書き〈法廷にて〉


裁判長)「主文、被告人・三上猛を1日の懲役刑に処す」


三上)「(ほっ…?1日だってぇ?あっはははは!!笑っちまうぜ!人1人殺してたったの1日で刑期終えちまうのかよ!こりゃ何人殺したって自由じゃねぇか!)


三上)「(…まったく日本の法律にも呆れ返っちまうよなぁ。今さらどんな法律作ってんだよ)」


語り)

あれだけ猟奇的殺人を為した俺に、刑期はたったの1日!

そのとき傍聴に来ていた何人かもきょとんとしていた。

俺みたいな人を殺したくてウズウズしてるヤツらにゃ、願ってもないイイ時代が訪れたモンだ。俺は笑いが止まらなかった。


ト書き〈女性刑務官・幸恵に刑務場へ連行される三上〉


語り)

俺は収監され、取り敢えず1日のお勤めとして、女性刑務所に連行された。

この刑務官、なかなか可愛い奴だったからつい犯してやろうかと思ったが、まぁ周りに人もいたし諦めた。

俺が連れて行かれたのは、学校の医務室のような場所だった。


岡田)「ご苦労、さぁ三上君、このベッドに横になりたまえ」


語り)

部屋に着くと、ナチスの将校みたいな恰好したお偉いさんが待っており、その横には1台のベッドが置かれていた。

俺はそこに寝かされて、俺を連行した女性刑務官はベッドに備え付けのバンドを俺の体にくくり付けた。取り敢えず俺は動けなくなる。


岡田)「…君はよくもあんな痛ましい事件を起こしたものだ。反省はしとるのかね…?」


語り)

男の刑務官は次に俺にそう訊いて来た。

反省なんてするワケない。それにたった1日で刑期が終えられる。

俺はニヤニヤ笑いながらこう答えた。


三上)「…反省ねぇ。さぁどーだか!ボクぁ未成年だしぃ?まぁこの先の長い人生で、その反省とやらをする機会が訪れるかも知れませんねぇ!」


語り)

すると刑務官は…


岡田)「ふぅ。やっぱり君のような人種に『反省』を求める事自体、無駄なんだろうね。よし分かった。もう何も言うまい」


岡田)「ではこれより『繰り返しパターン終身刑』の執行に入る!」


三上)「…なに?繰り返し…パタ…なんだって?」


幸恵)「はっ」


ト書き〈注射がまず腕に打たれ、頭に電極のような物を付けられる〉


語り)

女刑務官はそいつにそう言われ、頭に付ける用の電極のような物と、注射器を持って来た。

俺は先ず左腕に何か分からない薬を静脈注射され、段々意識が薄らいで行くさなかに頭に電極を次々付けられていった。


三上)「お…おい…コレ…なんだ…よ…コレ…なん…なんだ…よ」


語り)

そう訊いても何も答えない。

俺はそのまま眠りに落ちた。

眠りに落ちたのは夕方の4時だった。


ト書き〈三上はその夢の中でまるで実体験するように、次々に事故や殺人事件に見舞われる〉


三上)「ん?…なんだ?ここはどこだ…?」


語り)

気付くと俺は、だだっ広い草原の真ん中に座っていた。

向こうの方に農場のようなものがあるが、近くに人はいない。動物もいない。

農場の方を見ていると、向こうから牛のようなものが走って来た。


三上)「…牛…か?牛が向こうから走って来てるのか…?」


語り)

自分の方へ走って来てるのは牛には違いないが水牛だった。立派な角が生えている。

「変なトコにいるなオレ…」なんて思っていた時、俺の左手の親指に激痛が走った!


三上)「うぁいてっ!痛(ツ)ゥ~~~っ!な…なんだよ!?」


語り)

見ると俺の親指に、白と黒のマダラ模様の蛇が噛み付いていた。


三上)「こ…こいつ…確か、アマガサ…ヘビ…?」


語り)

俺は毒蛇には少し詳しかったので、俺の親指を噛んだそいつがすぐ「アマガサヘビだ」と気付いた。アマガサヘビの毒は強烈で、例えワクチン(血清)を打っても助かる見込みは五分五分なのだ。


三上)「や…やべぇ!こいつに噛まれたら…!」


語り)

いきなり俺の体の神経がマヒして来た。


三上)「な…早すぎ…んじゃ…ねえのか…」


語り)

俺は全く動けなくなった。その上に向こうから走って来た水牛はもうそこまで来ている。


三上)「う…うわ…うわぁぁわぁあぁあ!!ゲブッ!」


語り)

俺はマヒして動けなくなった体をその水牛に思いきり角で串刺しにされ、更に天高く舞い上げられたまま、何度も何度も弄ばれた。

その激痛・苦痛と言ったら、これまでに味わった事の無いものだった!


三上)「や…やめ…やめ…て…!」


ト書き〈検死解剖室のベッドに横たわっている三上〉


語り)

堪え切れない激痛に苛まれた俺は、その痛みでハッと目が覚めた。

目覚めた俺は、今度はいきなり検死解剖室か何かのベッドに横たわっている…


三上)「(な…なんだ…ここ…さ、さっきまでのは…夢…だった…のか…?)」


語り)

先程までの苦痛が無くなり、俺は取り敢えず安堵した。

が、次はその部屋のベッドの上で指先すら1つも動かせないまま、ただ意識がはっきりした形で横たわっている。口も一切利けない。


ト書き〈幸恵のような外科医が三上を切り刻む〉


三上)「(お…おい…何だよお前…そんなモン持って…な…に…すんだ…よ)」


語り)

さっき見た女性刑務官のような女がいきなり現れ、手術用のメスみたいなのを片手に、俺の体を切り刻み始めた。いきなりだった。


三上)「(ぎょぎょえええぇぇええわあああ!!)」


語り)

想像を絶する苦痛を更に味わった俺は、一気に意識が遠退いた。


ト書き〈刑務場のベッド上で目が覚める〉


三上)「はぁああぁあっ!…ハァハァ…ハァハァ」


岡田)「おはよう三上君。悪夢は見れたかね?」


三上)「…ハァハァ…な…なんだ…よ…これ…」


岡田)「ふむ。君がいま味わったのはね、君に与えられた実刑の内容だ。『1日の刑期』に君は喜んでいたが、君はその1日で終身刑を与えられたのだよ。君はこれから何度も死に至る程の苦痛を味わう事になるだろう」


三上)「ハァハァ…な…なに…?」


ト書き〈時計は夕方4時0分1秒〉


語り)

俺は何気にチラリと壁に掛けられてある時計を見た。

まだ俺が眠り始めてから、たった1秒しか経っていない…?


岡田)「君は約1秒間に、1日分の刑期を終える事になる。60秒で60日分、1時間で3600日分、24時間で86400日分の刑期となる。これを年換算すれば…そう、236年と7カ月になるかな」


三上)「え…い…ヤだ…イヤだ…イヤだぁ!イヤだぁ!た…助けて…!助けてぇぇえええ!」


岡田)「この国はね、もう少年法の改正を既に行ってるんだよ。今までみたいな馬鹿々々しい少年への配慮なんてもうしない。1人でも殺せば猟奇的殺人・凶悪犯罪として刑を処し、少年だろうが何だろうが構う事なく極刑にする。これが公式に決ったんでね」


岡田)「さっ、刑を続けようか…」


三上)「ひぃ…ひぃいいぃ」


ト書き〈刑の実行と共に三上はショック死する〉


語り)

俺はまた眠らされた。

夢の中では先ほどと同じく、断末魔の苦しみばかりが次々に襲って来る。

そして結局俺は…


幸恵)「…亡くなりました。おそらくショック死でしょう」


岡田)「ふむ。では溶解炉の方へ」


幸恵)「はっ」


語り)

夢の中の体験は現実での体験と全く同じ。電極の組み替えでそのようにされている。

ショック死した俺の死体はそのまま刑務所内の溶解炉へ移送され、そのまま跡形も無く溶かされた。

俺が受けた「繰り返しパターン終身刑」は、飽くまで極刑の死刑ではない。

しかし結果は同じ。ただ違うのはショック死による獄死だ。

俺が収監された前後の年において、獄死する囚人が急増していたと言う。


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=zQNKeHfgkek

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