次の村へ
村での魔物討伐を終えた亮、カイ、リナの三人は、村人たちから温かい歓待を受け、感謝の言葉と食料を手に再び旅路へと戻った。彼らは次の町を目指し、道中の森を進む中で、村での出来事を振り返っていた。
「この世界には、魔物が人々を襲うことが日常茶飯事なんだな…」亮がつぶやくように言った。
リナは頷きながら、「ええ、私がこの世界に来てからも、いくつもの村が魔物に襲われるのを見てきたわ」と話した。
「だが、お前たち二人がいるからこそ、俺たちはあの村を救えたんだよな」とカイが微笑みながら亮とリナを見た。「特に亮、お前の『パラレルワールド』のおかげで、魔物の背後を突くことができた」
亮は少し照れくさそうに頭をかき、「まあ…でも、俺たちはまだまだ成長しなきゃな。あの戦いでわかったけど、魔物の力は想像以上だった」と答えた。
リナも真剣な表情で頷く。「確かに、私たちがこの世界で生き残り、人々を助けていくためには、もっと強くなる必要があるわ」
三人が歩みを進めていると、遠くの方から馬車が近づいてくるのが見えた。その馬車は冒険者のギルドの紋章が描かれており、中年の男性が御者台に座っていた。
「おい、君たち!冒険者か?」と、御者台の男が声をかけてきた。
「まあ、そういうものだ」とカイが答えると、男は安心したように微笑んだ。
「助かった!実は、次の町に魔物が出現したっていう情報が入ったんだ。できる限り早く向かって欲しい」
亮たちは顔を見合わせ、互いにうなずき合った。カイが力強く答える。「任せてくれ!俺たちが行く!」
馬車は三人を乗せて次の町へと急ぎ、彼らはその中で作戦を立てた。今回も協力し合い、それぞれのスキルを最大限に活かし、魔物を討伐する覚悟を固めていた。
亮は心の中で決意を新たにした。「自分がこの世界に来た意味、まだわからないけど…この力で少しでも多くの人を救えるなら、それが使命になるかもしれない」
そして、三人を乗せた馬車は、次なる冒険へと向かって走り続けた。
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