柊紫雲の親戚、柊真子ちゃん
沼津平成
第1話
「今度、部屋に親戚が来るんだ」
学校で、突然、紫雲が告白した。学食の素うどんを飲み込みすぎて、健はむせる。「親戚ぃ?」
紫雲(と、弟・睦。)に親戚がいるとは知っていたが、来るとはねぇ……。
「その日、睦は?」
「来るよ。ていうか、来ないの少しおかしくないか?」
「あ、確かに」
「え、きていい?」
「もちろん! っていうか恥ずかしいけどその前提で話してた」
「あっ」
健は苦笑した。このきもちなんだ? あ、小学校の秘密基地。
それが、沼津にできたみたいな気分だった。
『はい、こんにちは。紫雲の親戚の
「あー、真子さん。職業は?」睦が聞いた。
「もう、失礼な……」健が呟く。
「いや、意外とこういうのでもいけるぞ」紫雲が囁いた。
『え……自営業です』
「あー、そうなんですね」
『ええ』真子は苦笑した。
「へぇー」健は、この人結構慣れてるんだな、このアパート……と少し違うことを考えていた。
柊紫雲の親戚、柊真子ちゃん 沼津平成 @Numadu-StickmanNovel
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