差別を無くす方法

緑川 つきあかり

第一話 世界

 森羅万象なる生命の共生の極致を成した、世界樹の上に聳え立つ、連なる教室の一角。


 息の詰まる空間を優に満たす教卓の傍ら、異を顕現せし者が椅子に腰を下していれば、壱の燃ゆる魂が露わに揺らいで迫ってくる。


「どうしたんだい?」徐に猫撫で声で摩り、臆面もなくその赤裸々な一つ目でギョッと華奢を捉え、「14」そう告げられた。


 息吹きと振る舞いが対極されし一挙動を物ともせずに消え入りそうに放たれた第一声。


「――差別を無くす方法を教えてください‼︎」

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