応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント


  • 編集済

    嘘みたいな告白への応援コメント

     こんな素敵な小説が眠っているから、私はカクヨムで作品を探すのがやめられません。ああ、どうしましょう。限界オタクすぎて幸せです。確立された文体から、辻褄の合う展開まで、どこを取っても高いクオリティを誇った百合小説でした。
     まず冒頭から。関西弁で進んでいく物語のテンポがよく、またかわいらしい文体で、読んでいる私がドキドキするばかり。普通だったら飽きてくる主人公の心情描写も、百合小説の強みも相まって「うち、女の子が好きなんやろか」という一文が出てきてからは、のめり込むように、作品の世界に誘い込まれていきました。
     学校の4階、5階で異なるふたりが、日下部さんへの告白を予定している、という展開に青春を感じました。それを揶揄う女子集団も含めて、学校自体がたくさんの恋を詰め込んだ大きなプレゼントボックスのように思えて、胸が熱くなりました。
     告白を受け入れた後「どちらからともなく手を差し出して、ぎゅっと握った」という文章も鋭いです。どちらかが手を取る、と明記したくなるここを、どちらからともなくという曖昧な表現にしている部分に、余白をつくる技術を感じました。ふたりが同じ想いを持って、向き合っている様子が素敵です。
     ラストに茗荷谷くんの告白を忘れないのも、ふたりの人の良さが出ています。日下部さんが学校中からモテているのも納得です。それで持って最後の一文が「堪忍なあ」なのだから、どうしようもありません。そりゃ関東の人はみんな好きになるよ、と思いました。
     結城さんと、日下部さん。ふたりがいつまでもかわいらしい恋愛をしてることを祈っております。素敵な作品をありがとうございました。

    作者からの返信

     大変読み込んでくださってありがとうございます! こんなにもお褒めの言葉をいただけるとは……。
     恋を詰め込んだプレゼントボックス、なんて素晴らしい比喩でしょう。そんな華やかな捉え方ができるなんて自分でも気付きませんでした。
     そして作品をお褒めいただけるのは当然うれしいのですが、登場人物が褒められるというのはさらにうれしいものですね……。読んでもらえて初めて人物に命が吹き込まれたような、そんな気分です。
     また色んなものを書きたいという気持ちが湧いてきました。本当にありがとうございます。