鯖の塩が濃いぜぇ(ポエム)
星咲 紗和(ほしざき さわ)
詩
鯖の塩、こんなにも濃く
舌にじわり、染み込む味わい
まるで、古い海の記憶のように
深い青、重ねる層の中で
忘れられた潮風が吹き抜ける
塩、ただの塩じゃない
積もる年月、重なる潮
それが、今、口の中に爆発する
しょっぱさが、苦さが
遠い日の景色を呼び覚ます
波打つ海岸、沈む夕陽
あの頃の自分と、今の自分が
このひとくちの中で重なっていく
濃い、濃いぜぇ、この鯖の塩
何かを失い、何かを得て
いつしか俺も、この味に
心をゆだねるようになった
鯖の塩が濃いぜぇ(ポエム) 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます