第6話どうなってるの?

「あ、大きな声を出してしまい申し訳ありません。まさかあの時ニーナとはぐれたのがヨハネス様だったなんて」


アイラは驚きのあまり大きな声を出した事をヨハネスとニーナに謝ると驚いた表情のまま言った。


「私も驚きだよ。まさかあの時にニーナを助けてくれたのがアイラだったなんて」


ヨハネスも驚いた表情を浮かべて言った。


「お兄様とお姉ちゃんはお知り合いなの?」


二人の会話を聞いてニーナが二人へ尋ねた。


「あぁ。アイラはカイルの妹なんだよ。私と同じ学園に通ってるんだよ」


「そうなの?まさか知り合いだったなんて。凄い偶然ね」


「あぁ。本当にそうだね。ニーナは人見知りなのにアイラは大丈夫だったんだね」


「うん。そうなの。自分でも驚いたんだけど何故か普通に話せたの」


カイルはニーナにアイラの事を説明するとニーナは首を傾げながらも笑顔で言った。


そんなニーナにヨハネスが言うとニーナが頷きながら応えた。


「ねぇ、あの時に直して貰ったリボンね、今まで以上にお気に入りで毎日付けてるんだよ」


「ニーナ。アイラは年上なのだからきちんと敬語を使わないといけないよ?」


「あ、そうだったわね。あ、えっと毎日付けています」


ニーナはアイラの方を向いて嬉しそうに笑いながら自分の着けているリボンを見せながら言った。


そんなニーナにヨハネスが困った表情を浮かべて注意するとニーナはあっという表情を浮かべて言い直したのだった。


「あの、ヨハネス様。私は構いませんのでニーナに敬語を使ってもらわなくても大丈夫です。敬語を使われると何だか堅苦しい気がして。だめでしょうか?」


アイラは敬語に言い変えたニーナをチラリと見るとヨハネスへと少し困った表情を浮かべながら言った。


「しかし」


アイラに言われたヨハネスは困った表情を浮かべながら言った。


「目上の方への接し方は大切ですが私が構わないと言ってますのでどうかお願いします。あの日ニーナを助けてもう会う事などないだろうと思っていたのに今こうしてもう一度会えたのです。これも何かの縁だと私は思うのでニーナとはもっと仲良くなりたいと思いましたので仲良くなるにはまず気軽に話をする事が大切だと思いますので」


アイラは困った表情を浮かべるヨハネスに更に突っ込んで言った。


(偶然だとしても二回以上会うという事はきっと縁があるからなのよね。前世でもそうだったな。まさによしみと仲良くなったのもそういう縁が重なったからだもんね。)


アイラはヨハネスに言いながらそんな事を考えていた。


「う〜ん。アイラがそこまで言うのに私が駄目だとは言いづらいな」


「では、ニーナには最初の様に接してもらっても?」


「あぁ。アイラがそれで良いのならそれでいいよ」


「本当ですか?ありがとうございます」


アイラに言われたヨハネスは少し悩んでアイラに言うとアイラは更にヨハネスに尋ねた。


ヨハネスはそんなアイラに負けたという様な表情を浮かべながら言うとそれを聞いたアイラは嬉しそうに満面の笑みを浮かべながらヨハネスへと言った。




「ニーナ、聞いたでしょ?だから最初みたいに話してちょうだいね?」


「うん!」


アイラはすぐにニーナの方を向くと笑みを浮かべながらウインクをしながらニーナへと言うとニーナは嬉しそうに笑って応えた。


「街で会った時には名前を言いそびれたから改めて私はアイラよ。これからもよろしくねニーナ」


「うん!こちらこそよろしくね。アイラおねえさま!」


「えぇ。リボンも沢山着けてくれてありがとう。気に入ってくれて嬉しいわ」


「うん!本当にアイラおねえさまのお陰で大切なものが宝物になったわ!」


「そう言って貰えるなんて嬉しいわ」


アイラは自分の名前を街で会った時に言っていなかったと改めてニーナへ自己紹介をした。


そんなアイラにニーナは笑顔で応えた。


アイラはニーナがリボンを大切にしている事が嬉しくて笑顔で言うとニーナも嬉しそうに応えたのだった。


そんな二人のやり取りをヨハネスは微笑ましく見ていたのだった。


その時だった…


「アイラ、先程大きな声が聞こえたが何かあったのか?大丈夫か?」


二階からアイラがニーナがヨハネスの妹だと聞き驚いた時に思わず出た大きな声を聞いて心配になったカイルがローズと共におりてきてアイラへと尋ねた



「あ、お兄様。大きな声を出して申し訳ありません。少し驚いた事がありまして。それよりヨハネス様と妹のニーナ様が訪問されています」


アイラがカイルがおりてきたので慌てて応えるとヨハネス達が来ている事を伝えた。


(ちょっと待って!ローズさんまで一緒におりて来てるじゃないの!え?待って。ここでローズさんとヨハネス様が出会う事になるという事?!え?え?えーーーーー!)


アイラはカイルに説明しながらふとカイルの横にいたローズを見て思わず驚きながらそんな事を考えていた。


「大丈夫ならいいんだ。って、ヨハネス!どうしたんだ?急にうちに来るなど。何か急用だったか?申し訳ない。私は今日は先約があると伝えていなかったな」


カイルがアイラが大丈夫なのを確認するとホッとした表情を浮かべ言うとヨハネスへ少し焦った様に言った。


「いや特に急用という訳ではないんだが前にアイラとの話の中で妹が欲しかったという話を聞いていたもんだからニーナをアイラに会わせてみようと思ったんだが」


「ジャンがお兄様のお部屋に呼びに行ったみたいなんだけどお兄様から応答がなかったので私の部屋へ伝えに来てくれたから私が代わりに対応していたのよ。」


ヨハネスはカイルに言われ答えると横からアイラもカイルへと流れを説明したのだった。


「そうか。あっ、ニーナ久しぶりだね」


「はい。カイルおにいさま。お久しぶりです」


カイルはどこか気まずそうな表情を浮かべながら言うもすぐに笑みを浮かべてニーナへと言った。


ニーナはカイルへと言った。


「まぁ先約がある様なので今日は帰らせて貰うよ。また予定を合わせて出直させて貰うよ」


「いや大丈夫だ。せっかく来たのだからお茶でも飲んでいくといいさ。ヨハネスに話したい事もあるしな」


「そうか。では、お言葉に甘えてそうさせてもらうよ」


「ああ」


カイルのどこか気まずそうな表情を見てヨハネスは気を使う様に言うとカイルは少し悩んだがヨハネスにお茶を誘い話がある事も伝えた。


そんなカイルにヨハネスが言った。


「ローズ私の友達なんだがその、、君の事を話したいから少し時間をもらってもいいだろうか?」


「えぇ。分かったわ。大丈夫よ。気にしないで」


「ありがとうローズ」


カイルはローズにしか聞こえない程の小声でローズへと申し訳なさそうに言うとローズは優しく笑みを溢して応えた。


そんなローズにカイルも自然と笑みを溢しながらお礼を言った。


「アイラ、すまないがローズとニーナと客間でお茶を飲みながらお菓子でも食べていてくれないだろか?私は少し私の部屋でヨハネスに話があるから」


カイルがアイラへとお願いをした。


「分かりました。お兄様」


アイラは頷きながら応えた。


(恐らくローズさんの事を話すのね。きっとこの空気感からするとお兄様はローズさんの事をヨハネス様には話してない様だから。でも大丈夫かしら。本来ならばローズさんがヨハネス様と出会うのはもう少し先の予定だったから。きっと状況は違えどヨハネス様がローズさんへ恋に落ちるきっかけな日になるのよね。あぁ。プリラブMの流れと違う事が起きるなんて一体どうなってるのかしら。混乱するわ)


アイラは応えながらも現状を見てそんな事を少し不安に思いながら考えていた。


「ではローズさん、ニーナ。私達女同士で女子会でもしてお兄様達のお話が終わるまで待っていましょう!」


アイラは一先ず気を取り直すかの様に笑顔でローズとニーナへと言った。


「アイラ女子会って何なの?」


ローズがふとアイラへ首を傾げながら尋ねた。


「え?あ、そのお茶会の事です。私の友達の間ではお茶会の事をその様に呼ぶのが流行ってるのです」


「へ〜そうなのね」


「さぁ!客間へ行きましょう。執事のジャンが淹れてくれるお茶はとっても美味しいのですよ」


「えぇ」


「楽しみだなぁ」 


アイラはローズに尋ねられ慌てて誤魔化す様に応えるとローズは軽く頷きながら言った。


アイラは更に誤魔化す様にローズとニーナへ言うと二人は応えた。


そして、アイラ、ローズ、ニーナの三人は客間へと向かったのだった。


客間へ着いたアイラ達はジャンが淹れてくれてた美味しいお茶と美味しいお菓子を前にお茶会ならぬ女子会をしていた。


「ローズさん、こちらの子はお兄様のお友達の妹さんのニーナです。ニーナこちらはお兄様が招かれた方でローズ様よ」


アイラがお互い初めて会うローズとニーナをそれぞれ紹介した。


「初めまして。私はローズよ。ニーナと呼んでも構わないかしら?」


「はい。ニーナと申します。ニーナと呼んでくださいませ」


「ありがとう。よろしくねニーナ。私の事はローズと呼んでちょうだいね」


「はい。よろしくお願いします。ローズ様」


「ニーナもっと楽に話してくれていいのよ?」


「えっと、はい」


ローズがにこりと微笑みニーナに自己紹介をするとニーナは少し緊張気味に自己紹介をした。


ローズは更に優しくニーナに言うもニーナは緊張気味のまま言った。


「ローズさん、ニーナはどうやら人見知りみたいで」


「あ、そうなのね」


「はい」


緊張気味のニーナを見たアイラが小声でローズへと伝えるとローズは納得した様に頷きながら言った。


「あっ、そうだわ。アイラこれカイルから受け取ったわ。ありがとう…。とても可愛いくて。大切に使わせて貰うわね」


するとローズがお茶を一口飲んで思い出した様に言うとポケットからアイラが作った髪飾りを出して笑顔でお礼を伝えた。


「いえ。気に入ってもらえて良かったです」


アイラはローズに言われて嬉しそうに応えた。


(良かった。お兄様無事にローズさんに渡せたのね)


アイラはローズに話しながらそんな事を考えていた。


「カイルに聞いたのだけどアイラはお裁縫が得意なんですって?」



「はい。得意なのもありますがとにかくお裁縫が好きなのです。家にいる時もお裁縫をする事が多いのですが集中しすぎて勉強を忘れる事が多々あるのでそこは気をつけないといけないなと思っています」



「ふふ。それ程までに熱意を込めれるものがあるのはいい事だわ。それに好きなだけあってとても完成度が高いもの」



「そう言って頂けると嬉しいです。ですがいつもつい作りすぎてしまって作ったものをどこか販売出来そうな場所などがないかなと思っているところです」



「そうなの?それなら街で月に一度開かれている市に参加してみてはどうかしら?市には自由に参加できるみたいだから」



「え?本当ですか?!とてもいい事を聞きました。ありがとうございますローズさん」



「いえいえ。お役に立てたみたいで良かったわ」



ローズはアイラへと尋ねるとアイラは笑顔で応えたが勉強を忘れてしまう事には困った表情を浮かべていた。


そして、アイラが自分で作ったものをどうすればいいか悩んでると言うとローズが街で開かれる市についての話をしてくれた。


そんなローズの話を聞いてアイラは目を輝かせながら嬉しそうに笑顔を浮かべてローズへお礼を言った。


(やったわ。この世界でもイベント的なものがあったわ。これで私の作ったハンドメイド品を沢山の人に手にとって貰えるわ!)



アイラはローズにお礼を言うとそんな事を考えていた。



その後もお茶を飲みお菓子を食べながら話をしていたがニーナがアイラのハンドメイドをしている姿を見たいと言うのアイラ達は客間からアイラの部屋へと移動した。



そして、アイラはニーナのリクエストにこたえてレースの付け襟を縫い作っていった。



いつもの様に手際よく付け襟を作っていき完成するとニーナの首へと付け襟を着けてあげたのだった。



ニーナは目を輝かせてとても嬉しそうに笑いアイラへお礼を言った。



ニーナはアイラと再会した嬉しさとローズへの緊張とで疲れてしまったのか付け襟を着けたままウトウトし始めた。


「ニーナ?眠いのなら少し寝ても大丈夫よ?お兄様達のお話が終わったら教えてあげるから」




「いや。もっとアイラおねえさまとお話したいの」



「お話はニーナが寝て起きた後でもできるわよ?」



「いやいや」



「では私も一緒に横になれば寝れるかしら?」



「うん。それならいいよ」



アイラは眠そうなニーナへ言うとニーナは首を振りながらまだ起きていると言った。


しかし、アイラは眠いのを我慢させてしまったら可哀想だと思い優しくニーナに言うもニーナは嫌がった。


困ったアイラは自分も一緒に横になる提案をした。


するとその提案にニーナが納得して頷いた。


そして…


アイラがニーナと一緒に横になるとニーナは安心したのかすぐに眠りについた。


(ふふ可愛いわね。今日はここへ来てから色々と気を使っただろうから疲れたのね。こうして寝顔を見ていると本当に妹が出来た様に感じるわ)



アイラはニーナの寝顔を微笑ましく見ながら思っていた。


すると…アイラは自分も段々と眠たくなってきてしまったがローズと話がしたいからと起きないとと自分に言い聞かせるも睡魔に負けて寝落ちてしまったのだった。






カイルとヨハネスは三人が客間へ向かうのを確認してカイルの部屋へと向かった。



カイルの部屋に入った二人はジャンがお茶を運んできてくれたお茶を飲みながら話を始めた。



「カイル話と言うのはあの女性の事か?」


ヨハネスがカイルへと尋ねた。


「あぁ。そうだ」


カイルは少し気まずそうな表情で応えた。


「君が女性と二人きりそれも自宅に招くとはな。それ程までに大切な女性という事だろ?カイルとは長い付き合いだがこれまで女性と二人きりになるところなど見たことなかったのに」


ヨハネスは確信をついた様にカイルへと言った。


「ヨハネスには敵わないな」



カイルは苦笑いを浮かべてヨハネスへと言った。



「それで彼女との事はどうするつもりなんだ?家にまで招く程の女性だ。学園でも今後は二人きりになる事が増えるのだろう?そうなれば彼女は注目の的になる。そういう目から守る覚悟があっての事だろう?」



「あぁ。もちろんさ。彼女を、ローズを何があっても守る覚悟だ。私はローズといる時間がヨハネスの様に友達といる時ともアイラの様に家族といる時とも違う気持ちになれる時間なんだ。きっとこういう気持ちを恋と呼ぶのだろう。今まで感じた事のない気持ち。この気持ちは大切にしたいしローズの事も大切にしたいと思っている。気が早いが将来一緒になりたいとまで思う程だ。そんな大切な彼女を私のせいで危険な目に遭わせる訳にはいかないさ」



ヨハネスが真剣な表情でカイルへと尋ねるとカイルもまた真剣なでも時々幸せそうな表情を浮かべてヨハネスへと言った。



「ははは。カイルのそんな引き締まりのないふやけた顔など初めて見てな。恋をするというのはそれ程までに人を変えてしまうものなのか」



「ふやけた顔ってどんな顔なんだよ!でもそうだな。ローズの事を考えるだけで胸が温かくなり自分でも気づかぬうちに自然と顔の表情が緩んでいるのかもしれないな。恋とはそれ程までに人を変えてしまうものなのかもしれないな」



「そういうものなのか?私には残念ながらどの様なものか分からないが」



「ヨハネスもきっとこの先私の様に誰か特定の女性へ恋に落ちるかもしれないぞ?その時が来れば今の私の気持ちがきっと分かるはずだ」



「私にそんな日は訪れるのだろうか。幼い頃より打算が見え見えな女性達に群がられているせいか私にそんな日が来るなど想像出来ないよ」



「ははは。ならば私がヨハネスにそんな日が来る事を願っておくとするよ」



「ははは。願うって何だよ」



「ははは」



「ははは」



ヨハネスはカイルの表情を見て言うとカイルは少しムッとなったがすぐに優しい表情になり言った。


そんなカイルの話を聞いてもなかなかピンとこないヨハネスは首を傾げながら言った。


カイルはそんなヨハネスに笑顔で言うと最終的にお互い笑いあったのだった。



コンコンッ!



すると、カイルの部屋の扉が鳴った。


「はい」




カイルが部屋の中から言った。



「私、ローズだけど今大丈夫かしら?」



カイルの部屋へと訪れたのはローズでローズは部屋の外から言った。



「ローズ?!」



カイルは部屋の外に居るのがローズな事に驚き言うとすぐに部屋の扉を開けた。



「お話し中にごめんなさいね」



「いや大丈夫だよ。それよりどうしたんだい?アイラ達と一緒に居たのではないのか?」



「えぇ。一緒に居たのだけれど」



「何かあったのか?」



「えぇ。その客間からアイラの部屋へと移動したんだけどその途中ニーナが眠そうにしていてアイラが気を使ってニーナに寝ても大丈夫と声をかけたのだけどニーナがアイラともっと話をしたいからと駄々をこねていたのだけどアイラがそんなニーナへ一緒に横になってあげると言って一緒に横になったのはいいんだけどアイラも一緒に寝入ってしまって」



「アイラも一緒に?!」



「えぇ。それでどうしたらいいのか分からずカイルの元へ来たのよ。アイラもニーナも気持ちよさそうに寝ているから起こすのも可哀想な気がして」



「そうだったのか。教えてくれてありがとう」



「えぇ」



カイルがローズを部屋の中へ入れるとローズが申し訳なさそうにカイルへと言った。


そんなローズを見てカイルは何かあったのかと心配そうな表情でローズに事情を尋ねた。


ローズは事の流れをカイルへと説明したのだった。



「どうした?何かあったのか?」



そんな二人を見てヨハネスがカイルへ尋ねた。



「いやどうやら三人で過ごしている間にアイラの部屋でアイラとニーナが寝入ってしまった様でな」



「何?!アイラとニーナが?!」



「あぁ」



カイルがヨハネスに事情を説明するとヨハネスは驚きながら言った。


そんなヨハネスにカイルは苦笑いを浮かべて言った。



「ニーナは少し気が張って疲れていたのかもしれないな。だが何故アイラまで?」



「どうやらニーナが眠たくなったが起きていたいと駄々をこねた様でな。そんなニーナにアイラが一緒に横になってやるからと言った様だ。しかし、何故かアイラまでニーナにつられて寝入ってしまった様なんだ」



ヨハネスが困った表情を浮かべて言うとアイラまで寝ている事を疑問に思い言うとカイルが苦笑いを浮かべて流れを説明したのだった。



「カイル、私はニーナを連れてお暇させて貰うよ。恐らくニーナは当分起きないだろうから…。こちらの事は気にせずカイルは彼女との時間を過ごしてくれ。申し訳ないがアイラの部屋へニーナを迎えに行かせてもらってもいいかな?」



「それは構わないが。私も一緒に行こう」



「いや私一人で大丈夫だよ。それよりも彼女を一人にしてはよくないだろ?」



「確かにそうだが。本当に大丈夫か?」 



「あぁ。大丈夫だよ。ニーナを抱えて馬車まで連れて行くさ」



「そうか?分かった」



「あぁ」



ヨハネスはカイルとローズを見て気を使うかの様に小声でカイルへと言った。


そんなヨハネスにカイルは応え自分も同行すると言った。


しかし、ヨハネスは首を振り大丈夫だと応えた。


そんなヨハネスにカイルは頷きながら応えた。



「私はヨハネス・ヴィー・グラマーだ。君はローズだよね?カイルから聞いたよ。妹の事教えてくれてありがとう助かったよ。」



「あ、いえ。とんでもありません」



「私がニーナを連れて帰るから後はカイルとの時間を楽しく過ごしてくれ」



「え?あ、はい。ありがとうございます」



「では失礼するよ。カイル!また明日な!」



ヨハネスがカイルの部屋から出ようとした際にローズへお礼を伝えた。


ローズは慌てて応えた。


ヨハネスはそんなローズへ言うとローズはチラリとカイルを見て少し照れた様に応えたのだった。


そしてヨハネスはローズとカイルへ言うとカイルの部屋を出てアイラの部屋へと向かったのだった……

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