2.便の性状

第11話

2.便の性状


現場では、便が出た日数を数えるのみの記録だったり、「カチカチの便」「べちゃべちゃの便」といった、主観的な表現をしていませんか?

便の性状を評価する代表的なスケールが「ブリストル便性状スケール(BSS、図1)です。BSS1・2の「硬便」やBSS6・7の「軟便」の場合は、BSSの3・4・5の「普通便」の状態に改善できるよう、ケア方法を検討し選択します。

「便の性状」をBSSできちんと記載し客観的に評価することは、適切な排便ケアへの第一歩です。


普通便の成分の80%は水分です(図2)。便を形成しているのは残りの20%で、腸内細菌、腸の脱落粘膜、食物繊維などの食物残渣からなります。硬便は水分が60%、軟便は水分が90%と便の硬さは大腸の通過時間(トランジット)による水分の吸収量が影響しています。大腸の動きが遅いと硬便になり、早いと軟便になります。


図1 ブリストル便性状スケール(BSS)

文献1より引用


図2 便の成分

引用文献

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