天に瞬く光となって

劇団騎士道主催

第1編 出会い1


浮ついた君の言葉が突き刺さり、流れ出る赤い叫びにうつむいて、小さな雨が始まった。




帰り道、一人肩を丸めて歩いてく。左側ぽっかり空いて行き交う風は冷たくて。




つま先に触れた何かを手に取ろう。根っこのような脳神経に稲妻流れ伸びる手のひら押し留め。




好奇心が殺すもの。ねこは消えて手の中にプレート一枚収まって。それからは変わらぬいつもが続いてく。




着替えもせず、めくれ上がったベッドに向かって飛び込めば、次は夜も更け腹が鳴る。




おにぎりをかじりながら社会の賑わい指弾く。海の向こうで何かの騒ぎ、夜通し平和にかき消されてく。




朝の学校、下駄箱であいつを見かけて気まずくなって、たまらず校門飛び出した。一日ぐらいはいいでしょう?




当てもなく昼間の街を歩いてる。学生の制服姿が目立たない、誰も気にも留めていない。思ったよりも社会って冷たいもんだな。




コンビニの駐車場でパックジュースを嗜んで。やけに鞄が重いと見てみると昨日のプレート光ってる。



10


気味が悪くて捨てようと思っていたら、理解が全て置き去りに。くまのぬいぐるみみたいなものに変わっていって。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る