天に瞬く光となって
劇団騎士道主催
第1編 出会い1
1
浮ついた君の言葉が突き刺さり、流れ出る赤い叫びにうつむいて、小さな雨が始まった。
2
帰り道、一人肩を丸めて歩いてく。左側ぽっかり空いて行き交う風は冷たくて。
3
つま先に触れた何かを手に取ろう。根っこのような脳神経に稲妻流れ伸びる手のひら押し留め。
4
好奇心が殺すもの。ねこは消えて手の中にプレート一枚収まって。それからは変わらぬいつもが続いてく。
5
着替えもせず、めくれ上がったベッドに向かって飛び込めば、次は夜も更け腹が鳴る。
6
おにぎりをかじりながら社会の賑わい指弾く。海の向こうで何かの騒ぎ、夜通し平和にかき消されてく。
7
朝の学校、下駄箱であいつを見かけて気まずくなって、たまらず校門飛び出した。一日ぐらいはいいでしょう?
8
当てもなく昼間の街を歩いてる。学生の制服姿が目立たない、誰も気にも留めていない。思ったよりも社会って冷たいもんだな。
9
コンビニの駐車場でパックジュースを嗜んで。やけに鞄が重いと見てみると昨日のプレート光ってる。
10
気味が悪くて捨てようと思っていたら、理解が全て置き去りに。くまのぬいぐるみみたいなものに変わっていって。
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