水の滴る家のこと

ピノの一族

新しい家

「隣に引っ越してきた佐藤 誠です。

 よろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。」

俺は佐藤 誠。24歳だ。

俺は以前、人口も多く発展した、

いわゆる 都会 に住んでいた。

だが、俺は都会の騒がしさが嫌いだった。

だから俺は引っ越すことにした。

そして、都会とはまるで無縁な山の奥にある

ど田舎のこの村に引っ越してきた。

俺が選んだ家は田舎だからか、豪邸にも

関わらず、とても安かった。

このチャンスは逃すまいと俺は即決で

買った。

我ながらいい買い物をしたな、と思いながら

俺は、玄関を開ける。

湿気がすごい。しかも臭い。

扉を開ける前のテンションはどこへやら

なんとなく安かった理由が分かり

テンションが低くなる。

(不動産にしてやられたな…)

そんなことを考えるも仕方ないと割り切って

友達が運んでくれた荷物を確認する。

(良し!しっかりあるな。

 本当にアイツらがいてくれて助かった。

 後でお礼をしないとな。)

そんなことを考えつつも、挨拶回りをして

疲れていたので荷物の中の寝袋を出して

俺は眠りについた。




音が聞こえる。

ポタ、ポタ、ポタ、ポタ、ポタ、

べチャ、ベチャ、ベチャ、ベチャ、

なんの音だろう。雨漏りかな。

明日にでも直そう。





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