転生したら人でした!?職務怠慢神様は転生してやっと動きます

カニ様

第1話 転生させられる神様

天界…それは天使と神が暮らしている、私達の世界より上の次元に存在する世界。


そんな天界で唯一、何もしない職務怠慢の神…


“◯◯◯◯の神”が1つの残酷な事実を言い渡された。



それは…転生。


普通なら転生と言われれば嬉しい事だろう。だが、それは人に限る。


神の転生とは、天使でいう堕天と同じである。


人間に堕とされて、2度と神には戻れない。


そんな事実を言い渡された神の名は…。



“◯◯◯”



神が人間に転生させられるなんて普通はありえない…だが、◯◯◯はサボり過ぎた。



だが、救済措置もあった。


人間に転生はするが、人間として死んだ時…神に戻れる…と。



そうして、◯◯◯は人間に転生した。




とある村に1つの生命が誕生した。


産声が響く、その村全体に。



「あぁ…愛しい愛しい、私達の子…。」


「あぁ!俺達の子だ…。」


そうして◯◯◯はこの世界に生まれ堕ちた。



“15年後”



「おーい、学園遅刻するわよー!」


…………。


「貴方、起こしに行ってくれない?」


「分かった、起こして来るよ。」


……。



“バァン!”【ドアが開く音】


「おい、起きろ!学園遅刻するぞ、アラン。」


「………ん。」


「ほーら、起きなさい。」


瞬間、俺の布団は父さんに取られた。


「寒っ!」


「起きたか、アラン?」


「起きたよ!起きたから布団返してくれ!」


「駄目だ、今日は学園の入学式だろ?初日だからな、遅刻は許さないぞ。」


「あー、分かったよ…。起きるよ。」


そうして起き上がり、母さんが朝食を作っている一階に父さんと一緒に降りた。



アラン、それは俺の今の名前だ。そして、前世は神だった者でもある。


サボり過ぎたせいで人間に転生させられちまった。まぁでも、たかだか100年の命。俺達神にとっては瞬きしてる間に過ぎる時間だ。


余裕だろ。


そんな事を最近まで思っていたけど、時間感覚は当然人間のものだから瞬きしてる間に終わるなんて事はない事に気が付いた。



そんなこんなでもう学園に行く時間だ。



「いってきまーす。」


そう言って、俺は家を出た。


それにしても今日の朝飯は気合い入ってたな。



人間って何考えてるかわかんねぇな。



そう思考して、俺は唱えた。



「移動魔法 ヴォル」


次の瞬間、跨っていた箒が宙に浮いて移動を始めた。



風を切って移動する。


あぁー、やっぱ魔法って便利だわ、移動出来るし…やりたいって思った事何でも出来る。


本当、神様感謝だわー。いや、俺も元神様だったわ。



そうして、今日から通う学園に着いて、上空から降りた。


着地の瞬間に、次は俺に移動魔法を掛けて落下の衝撃をゼロにした。



ここが今日から通う学園…か、行きたくねー。


学園の前でうずくまり、俺は考えていた。学園に行かなくていい方法を…。


でも、そんなものは無くて…仕方なく学園の門を進もうとした瞬間、背後から多数の悲鳴が響いた。


“キャー!!”



背後を見ると、明らかにモンスターに襲われている少女がいた。



…あれ助けたら、学園行かなくていいかな。



そう楽観的な思考をして俺はモンスターがいるその場所に移動した。


そうしてモンスターを目の前に言葉を紡ぐ。



「攻撃魔法 ラファル」





学園に入学するって時に、私はモンスターに襲われた。


学園の目の前だからって油断してた、目の前にモンスターの強靭な爪が迫る…瞬間、私の目の前に1人の少年が現れて、その少年は言った。


…攻撃魔法 ラファル…と。



瞬間、モンスターは体の真ん中を貫かれて絶命した。



「お前、大丈夫か?」


「だ、大丈夫です!…ほんと、ありがとうございます。」


「あー、そんな感謝なんていいよ。」


「あの…貴方の名前は…?」


「俺の名前?…俺の名前は…。」


一拍置いて、俺は言った。



「アラン・ベルナールだ!」


と…。








追記…この物語は1週間に一度程しか投稿しないのでご注意を…後、僕が投稿しているのはこれだけではないのでそちらも見ていただけたら嬉しい限りです。以上…作者のカニ様からでした。






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