セレブリティの頂点とも言える峰賀澄家の
蔵の様子 を聴いてまわる、一人の男。
親族や関係者達を集めたパーティでの事。
複数の関係者によって語られる、峰賀澄を
中心とした政治的な思惑、閨閥構想、
様々な感情を内に秘めた人間関係。そして
蔵の中の 死体 の有無。
関係者への インタビュー形式 で進む
この作品は、練りに練られた構成と、登場
人物の為人を以って、非常に知的で上質な
ミステリー・ホラーと言えるだろう。
インタビューを受ける個性溢れる人々の
語り が又、秀逸。尋ねてもいない
ゴシップが、独特な語り口で次から次へと
溢れ出す。その断片によって世界観が
構成され、物語の回路を繋いで行く。
最後に明かされる事の顛末。
峰賀澄の女たちを甘く見ると後悔する。
その、真の意味とは。