第27話

…え、てか、シャローニハって真実の愛をしるものだよね…?


じゃあ私の正体も知ってる…よね…?



余計に混乱する私の肩に顔を置き、話をし始める男。



「…だって…惹かれるから…君に」


「…は…えぇ…?」


「…ほんとだよ?ほんとのほんと。

…君が魔法使いだってことも知った。今さっき。…それに俺に話しかけてきた女の子が君だってことも知った。…ありがとう。ほんとに感謝してる…」


「…うん。………で?」


「で…?」


「…それで、なんで結婚…?」


「え?いや、だって君に惹かれるから」


「惹かれるって…。この関係だって今日始まったばかりだし、この関係はそもそも私が、無理矢理やったものだし…だからあなたに似合う人は…他にいるかもしれない、のに」



私が作ったこの状況がとても私の胸を苦しめる。


なんだろ…申し訳ない気持ちでいっぱいだ。



「っ!?」



すると突然、男は私の頬に口づけをした。



「な、なにする、の」



驚いて、あまり声が出なかった。



「君が悲しそうな顔をしているから。…なんだかしたくなった。…ねぇ?結婚が早いなら付き合ってよ。いいでしょ?…だめ?


少し下から声を発する男は上目遣いをしてくる。


…そんなことされて断るのは得意じゃない私は頷いてしまった。

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