動画編集が大好きな僕は、高校入学初日にヘリコプターで拉致からの高校生活!
牧村和樹(グレイレッド)
第1話 入学初日から高校にいったら……
「あなたはここの生徒ではありませんね」
受付の女性は作り笑顔で僕の瞳を見て言う。
「!?」
少年は戸惑った表情になる。
「おかしいですね。合格通知、証明書はあるのに」
受付の女性は考え始める。
「……」
少年は紙を取り出して急いで書いて、受付の女性に見せる。
[何かの手違いかも知れませんので確認をお願いします]
「……そうですね、確認をしてきますね」
受付の女性は不思議そうな表情を見せて席を離れて行く。
「……」
何かの手違いだろうなと思いながら待つ。
「……」
生徒はまだ誰もいない様子で僕は校舎で待つ。
「……」
少年は声が出せないのもあり、迷惑にならないように早めに来て良かったなと思い待つ。
「!?」
突然後ろから何かに身体をつかまれる。
「!!」
すぐに反応出来ないまま僕は何につかまれたかを確認しようとする。
「!?」
確認出来ないまま身体が宙に浮いた。
「!?」
どこかに身体が運び込まれ何かに乗せられた。
「ターゲットを確保しました」
「了解、出発する」
「!?」
大きなプロペラ音が鳴り響いた。
「すいません、お待たせしました……?」
女性は受付に戻ると先ほどいた少年はいなかった。
「……?」
受付に紙がおいてあったので中身を見ると
「生徒はいただいて行きましたので校長先生によろしくお伝えをお願いします。SSS社より」
「……」
女性は紙を読んで状況が処理出来ないままになり、校長室に行った。
「……校長先生」
ゆっくりとドアを開けると薄毛の白髪の男は入学式の準備をしていた。
「どうしたんだ?」
男は不機嫌そうな様子で声をかけられて反応する。
「……誘拐されました?」
疑問系になりながら女性は言葉にする。
「何で疑問系なんだ?」
男は不機嫌そうな声で女性に言う。
「……受付に紙がありました」
女性は紙を校長に見せる。
「なになに、(生徒はいただいて行きましたので校長先生によろしくお伝えをお願いします。SSS社より)」
「……校長?」
「……」
男は冷や汗が出始めて震えだす。
「校長?」
男は声が聞こえてないのか再度、女性は声をかける。
「……何も見なかったことにしてくれ」
「え?」
校長の言葉の意味がわからないまま突然、女性は声をだす。
「保護者に連絡しなくても」
「大丈夫だ。問題ない」
冷や汗をかきながら男は即答する。
「本当に大丈夫なんですか?」
再度、女性は男に聞く。
「……確認なんだが名簿には連れて行かれた人の名前が入ってなかったんだよな?」
男は女性に聞く。
「はい、確認しましたが名簿には入ってはいませんでした」
女性はすぐに答える。
「なら、問題ないな」
「え?」
男の答えに女性は戸惑いを見せる。
「それより、そろそろ生徒が来るはずだから受付に戻りなさい」
校長は言う。
「……はあ、わかりました」
女性は受付に戻って行った。
校長side
「……」
凄まじい程の冷や汗をハンカチで拭き取り呼吸を整える。
(……関わりたくない)
男は心で呟く。
(何でSSS社が来ているんだ!!)
男は心の中で感情を叫びながら机に入っていた胃薬2錠と600ミリリットルの水を勢いよく飲んだ。
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