魅了の力は封印するのでお姉様!ざまあ展開はご遠慮します!
瑠璃
第一部 第一章 Start over
第1話 馬車から落ちたら黒歴史蘇った
私は アリス・キャラウェイ 5歳
両親が事故で亡くなり今日から父の兄であるスティーブン·キャラウェイ公爵家に引き取られることになった。
馬車から降りようとした時、よろけて落ちてしまい頭を打った衝撃で前世の黒歴史が蘇った
私には光属性の魔力があり「魅了」という力も持っていた
事もあろうことか私は「魅了」の力をバンバン使いまくり周りの人達を自分の味方につけキャラウェイ公爵家の本来の令嬢であるアイリーン·キャラウェイを虐げまくり彼女の婚約者であるサラスーラ王国の皇太子である第1王子まで奪い取ってしまうのである
ただ、悪い事はできないものである
最終的に王子は廃嫡され そして私は、北の最端にある修道院に送られ流行り病で18歳で亡くなってしまうのである
「え!ちょっと待って! 今、私生きてるよね?
しかも5歳ということは…… 公爵家に来たときに戻ってきたの? 」
最後亡くなる時に もう一度やり直せるなら……
と神様に願ったけれど
夢じゃないよねと思いながらも馬車から落ちた時のおでこの傷がズキズキ傷むから夢ではないようだ
本当に今考えると王子にも悪い事しちゃったわよね
今回は、絶対にかかわりあわないようにしないと……
その上での後継者争いについてはしらないけどね
やり直せる機会を与えて貰えたのだから
今度は、間違えないようにしないと……
魅了の力は、絶対封印しておとなしくゆっくりまったりと公爵令嬢として生きていくのよ!
と決心したもののこれからダダ漏れするであろう魅了の力をどうやって封印すればよいものか……
と悩んでいると扉をコンコンとノックする音がした
公爵様とシェリル公爵夫人が心配そうな表情で入ってきた。
「アリス、目が覚めていたんだね」
「ひとりにしてごめんなさいね
気分は、大丈夫?頭は、痛む?」
優しい声色で心配そうにふたりは、私の手を取って顔を覗き込む
「公爵様、公爵夫人ご心配おかけして申し訳ございません」
「まあ、アリスちゃんたら、まだ5歳なのにそんなにしっかりしたご挨拶ができるのね」
「アリス、君は、今日から私達の娘なのだから父と母と呼んでもらえないだろうか
いや、せめて公爵様とよぶのはやめてくれないか 家族なのだから」
公爵様は、さみしそうな表情で私に優しくそう言った
前世では、公爵家に引き取られるなりお父様、お母様と言っていた気がする。
でも、今回は……
「では、叔父様叔母様とおよびしてもよろしいでしょうか」
と言うと 叔父様と叔母様は、にっこり微笑んだ
「なにかあれば遠慮なく相談してくれ」
私の父と母は、身分違いの結婚のため駆け落ちをする様な形で公爵家を出たらしいので実は私は公爵様とも公爵夫人とも引き取られた時初めてお会いしたせいか、どうもふたりともまだぎこちない
私は、前世の記憶があるせいで逆にどういう風にふたりに接すればいいのかとぎこちなくなってしまいお互いなにか不自然だ
前世の私だと両親を亡くしたかわいそうな子供という立場と魅了の力を発揮し公爵家の人達の懐にはいりこんだんだろうがやり直し人生の今回は、そういうワケにはいかない
少しでも前世と違う道を辿りながらゆっくりまったり人生への道をみつけないとね 常におとなしく目立たずに…
そして、お姉様であるアイリーンと、とにかく仲良くなる!
魅了の力を封印する方法をみつけるのが今の最大の私の課題なのである
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