第3話
「ここから、うちにいけ、相手の球数は66球。
今は、4回だ。ほんとは、もう少し、球数を投げさせたかったけど。
このチャンスは逃さない。相手のストレートを狙え。
甘い球を撃つぞ」僕は言った。
「おー」選手達が答える。
1番、蓮村
左バッターボックスに立つ。
初球。高めのアウトコースを流し打ちする。
打球は、レフト前に落ちて、2塁ランナーは3塁をけってホームに行く。
レフトはバックホームするが、送球がそれてセーフ。
その間に、蓮村は、2塁に到達した。
5対0
2アウト、2塁となった。
「ナイスバッティング」とベンチでみんなが声を出す、。
「やっぱ、蓮村は走塁うまいな」山岸が言う。
「確かに、うまい、」深谷が答える、。
「やっぱ、普通に打ったほうが点入ったんじゃない。」富永が言う。
「いやいや、相手ピッチャーが疲れているからこそのヒットだよ」
深谷は言った。
2番バッター赤城
右バッターボックスに立つ。
3球ボール球を見送って、
4球目、スライダーのボール球に手をだして、ぼてぼてのゴロになった。
ピッチャーが取りに行って、ファーストになげるが、。
ファーストはセーフ。
2アウト1、3塁となった。
「コールドいけるぞ、つづけ」池永が言う。
3番バッター深谷。
右バッターボックスに立った。
1球目、インコースのストレートに手を出して、ファウル。
2球目、フォークボールがど真ん中に来る。
深谷はフルスイングして、3ランホームランとなった。
8対0となる。
4番池永は、フォークボールで、三振にとられて、
この回5点が入る。
4回の裏、萩島は三者凡退に抑えた。
5回表、
5番バッター山岸。
3ボール2ストライクから、
フォークボールをみて、ノーアウト1塁。
6番バッター天間。
3塁ランナーが油断しているところをみて。
1球目、ストレートをセーフティーバントで1塁セーフ。
ノーアウトランナー1,2塁
7番バッター平井は、バントの構えを見せる。
1球目高めのボール球を見送って。
2球目フォークボールに手を出してしまい。
キャッチャーフライ。天間が戻るのが遅れて、
キャッチャーがファーストでアウトにして
ゲッツー。
2アウト2塁
8番、バッター富永。
「スライダーの曲がりがちいさくなった。
スライダー打ってみろ」と声をかける。
1球目、アウトコースのスライダーをスイングするが空振り。
2ボール2ストライクとなって、
5球目、外角高めのスライダーをうまく流し打ちするが、
ライト正面のあたりでアウト
3アウトチェンジとなった。
5回裏。
この回を0点に抑えれば、コールド勝ち。
萩島は、緊張した面持ちでマウンドにたつ。
ここまで、ヒットは0本。フォアボールも0である。
4番笹原。
1球目、チェンジアップをすくいあげてホームラン。
ソロホームランで1点が入る。
8対1となる。
「大丈夫、大丈夫」と平井がタイムをかけてかけよる。
マウンドで野手が集まり、間をあける。
5番、徳本。
1球目、高めのスライダーを投げて、1ストライク。
2球目、フォークボールを投げて、空振りして2ストライク。
3球目、ここいちばんのストレートで三振に倒れる。
1アウトである。
6番野村
1球目、スライダーを引っかけて、ファーストゴロ。
これで、2アウト。
7番前川
3ボール2ストライクで、
チェンジアップでタイミングが合わなくて、三振。
8対1のコールド勝ち。
審判が試合終了の合図をして
「ありがとうございました」と声が聞こえる。
ここから、甲子園の道は始まっていく。
試合が終わった後、
「良く勝ち残ってくれた、
次の試合も普通にやっていこう。」
僕は言った。
「みんな、よく頑張った。」深谷が言う。
このチームのキャプテンは深谷である。
「いや、ほんとよかったよ。コールド勝ちだぜ」と天間が言った。
「次は、どこと当たるんだろう」蓮村が言う。
「次の試合は、3日後だ。
それまで、けがしないように気をつけること」
僕は言った。
みんなは、電車で学校に戻っていった。
side高校野球児
次の日学校の昼休みの時間
「いや、萩島の調子が良すぎるよ。打たれたのホームラン1本だけでしょ」
蓮村が言う。
「だよな、相手が弱かったのもあるけど、3番手とは思えない投球だった。」
赤城が言う。
「これは、もしかしたら繰り上がるんじゃないか」蓮村が言う。
「いやいや、それは難しいよ。うちの1番手、2番手はすごいんだから」
「まあ、エースは確かにすごいよな」
「深谷は3ランホームラン打つし、蓮村は足が早いし、
結構いいところまで、行くんじゃないかな」
「それは、どうだろうね。」
この2人は、仲がよくつるんでいる。
別の場所で、
「いや、もっとのびのびやりたいんだよな、監督指示が多いし」天間が言う。
「まあ、監督も勝つためにやってるんだよ」山岸は言った。
「なら、ヒット打てば文句言われないよな。」
「まあ、そうなのかもね」
「それにしても、昨日はあまり調子よくなかったな。」
「そうなの」
「やっぱり、上位で打ちたいよな6番って微妙じゃん」
「うん、そうかな。」
「山岸は5番打ってるし。いいよな」
「監督に1番打ちたいですと言ってみれば」
「自分から言うのもなんだかな」
2人は、校舎の校庭の端っこでご飯を食べながら話していた。
空きの教室で3人でいた。
「やっぱり、今後どう勝ち上がるか考えないと
思ってもいないところで、つまずくかもしれない」平井は言った。
「でも、それは監督も考えているだろ」深谷が言う。
「いや、監督だけじゃなく、俺たちも考えないと」平井が言った。
「今日の、萩島のできはよかった。」
「あれなら、2回戦までは持つんじゃないか」
「ピッチャーは、2番手のと、1番手の桜がいる」
「2回戦は、2番手のでもいいかもな」
「ピッチャーは、いいとして、打線はどうよ」
「打線は、ホームランバッターの池永と、足の早い蓮村。
バントがうまいが打率は低い赤城。深谷と山岸は長打力あるだろ。
そして、単打を量産する天間。」
「うん、昨日の試合を見る限り、打線のつながりは問題なさそうだった。」
「富永は打てないけど、ショートの守備で堅実だから重要だろ。」
「まあ、そうだね」
「次の試合も昨日見たいに、打線がつながればいいけどな」
「3日後絶対に勝とう。」
「おお、もちろんだ」
「池永も何か言えよ。ずっと聞いてるだけじゃなくて」深谷が言う。
「え、だって平井くんに言われたからついてきただけだけど」池永が言う。
「池永はホームラン打てよ」
「わかってるよ」
学校帰りの道で
「いや、これで初戦突破か」富永は言った。
「まあ、そうだね、勝ててよかったよ」萩島は言う。
「いや、初戦は責任重大だからね、萩島はよくやった」
「おう、ありがとう」
「それにしても、赤城にいい守備されるのは悔しいわ」
「なんで」
「だって守備でスタメン選ばれてるんだよ」
「ああ、そうだね」
「まったく、自分も見せるプレーしたいな」
「けど、富永の持ち味は堅実なプレーじゃん。派出なのはいらないよ」
「まあ、それはわかっているつもりだ。」
「まあ、3日後は、正門だろうからゆっくり試合みれるな」
「正門か、球があれて大変かもな」
次の日、学校終わりに部活が始まった。
「素振りを行う。ゆっくり振っていけ。」僕は言った。
「また、変な練習きたよ」蓮村が言った。
みんなは、素振りをゆっくりと振った。
15分間過ぎると。
「次は、守備練習だ。捕るだけで投げなくていい。」僕は言った。
それも30分過ぎて休憩に入る。
「いや、試合が待ち遠しいな」天間が言う。
「あと、2日後か。おなか痛くなるかも」山岸が言った。
「はやく、バッティング練習がしたい」天間が言う。
「バッティング練習行くよ」と僕は言った。
「よっしゃ、本気でうちにいくぞ」深谷が言う。
みんな、打撃練習に入るといきいきしていた。
練習が終わって、ミーティングに入る。
「明日、スターティングメンバーを発表する。2日後の試合。
ピッチャーは正門でいく。平井は配球を確かめるように」
この日は解散となった。
次の日、また練習を始める。
ピッチャーの正門は、平井と投球練習をしている。
左投手のピッチャーで、たまにストレートがあれていて、
ボールが色々な方向に飛んでいく。
132kmのストレートにシュート、シンカー
カーブを持っている。
「結構調子いいね」平井が正門に声をかける。
「ストレートがうまくおさまているよ」正門が言った。
正門は、冷静にたんたんとボールを投げる。
野手は、バッティング練習をはじめていて。
池田と山岸と深谷が大きいあたりを打っている。
いつもの練習風景である。
守備では、天間がダイビングキャッチを試みるも
後にそらして、エラーをしていた。
試合でそれをやるとランニングホームランになる可能性があるので、恐ろしい。
練習が終わってスタメンを発表していく
昨日とほぼ同じである。
変わったのは、石橋をスタメンにして山岸をベンチ入りに変えたことだ。
1番 蓮村 ライト
2番 赤城 セカンド
3番 深谷 サード
4番 池永 ファースト
5番 天間 センター
6番 正門 ピッチャー
7番 石橋 レフト
8番 富永 ショート
9番 平井 キャッチャー
以上
「山岸スタメンじゃないの」天間が言う。
「山岸には大事な場面で代打に出てもらう。」僕は言った。
「明日、普段通りやろう」
「おー」と選手たちが言った。
解散となった。
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