最終確認ですが、夜逃げほんとにすんですか!?
沼津平成
本編
『会社ごと お引越し』
舞台:一九九四年 南のほうのある島
「最終確認ですよ!」
9歳の男の子――秘書が走ってきた。
「ああ、どうした?」
年老いた社長・
「本当に【夜逃げ】するんですか」
遠藤は顔をしかめた。
「夜逃げとは何だ。人聞きの悪い。お引越しだよ、会社ごと」
「ですが社内では不安の声が上がっています」
上層部は遠藤が借金まみれなどを知っているらしい。バブルで遊びすぎたな、こやつ……
「なあに、北海道が怖い奴は置いていけばいい、あーあ、もうちょっとで極楽だったのに……」
そうなのだ。会社が北海道に移った翌日だったのだ、北海道のビルの近くを震源にした、大地震が起こったのは。震度六、ぐらついたでかいビルなどひとたまりもない。
極楽まであとちょっと――その遠藤の言葉は、何を指していたのだろう。
最終確認ですが、夜逃げほんとにすんですか!? 沼津平成 @Numadu-StickmanNovel
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます