若葉
雨野 メア
空
空は、まだ夜残る青色と始まりの橙色が重なり合って、空気遠近法が顕著に現れる芸術作品としてそこに広がる。
雀が鳴く。
カラスが飛び立つ。
鳩が舞う。
鳥たちが告げる朝の訪れを、憂鬱な、鬱陶しいと思ってしまうような人間は。
布の隙間で時間に抗う人間は。
まだ、空を知らない。
飛ぶことを知らない雛鳥のように、餌を待ち望み気に入らなければ鳴き出す、果たして鬱陶しいのはどちらだろうか。
空が橙色に支配されていくと、黄色味がかった太陽が笑う。あぁそうだ、空はこんなにも美しきかな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます