アラバキ国物語
沼津平成
アラバキ国物語 I
序章 無実の漂着
テツとこりどうが旅を続けてもう何日になるだろうか。二人は元居たホルダ国を無実の罪で追放され、雨の中を走って、無慈悲な世界に終止符を打とうとしていた。
テツとこりどうは何回か橋から身を投げた。然し何回やっても死ぬことはできなかった。
「まだ、
テツとこりどうは泣きそうになりながら土手路を走りはじめる。
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