第2話 サラの苦悩
サラは盗賊団にいる間、とても大人しく、静かに過ごしていた。でも、私にはわかっていた。彼女は常に何かを考えていて、そして何かを待っているような気がしたのだ。私たちは仲良くなると、私は毎日のように彼女に会いに行った。
しかし、彼女と仲良くしているところをリーダーには見られないように気をつけた。気づかれればどう思われるか分からない。悪ければ殺されてしまう。だから、私は彼女とはいつもこっそりと会っていた。
そうしてサラと会っていたある日、私はついに彼女に尋ねた。
「あなたはなぜ、そんなに穏やかに過ごしているのだ? こんな野蛮な連中に捕まっていながら?」
彼女は私に答えた。
「私は捕まったのではない。私があなたたちを訪ねたのだ。」
その返答に、私は困惑した。
「なぜ? あなたは、俺たちのことが嫌いではないのか? 俺たちはお前の村を焼いた。俺たちはひどいことをしている。」
「私の村を襲ったことを、私は感謝している。」
「感謝?」
「そう。村を襲ったことで、私は助かった。私はあなたたちに感謝している。」
「それは……?」
「あなたは知っていたから。」
「知っていた? 何を?」
彼女は冷たい声で言った。
「私たちの村が滅ぶことをです。」
その言葉が理解できない私は彼女に問う。
「お前は自分の村が滅びると、知っていた?」
「そうです。」
彼女は悲しそうに言った。
「私たちはいつも、同じことを繰り返してきました。私はもう、たくさんです……。もう、たくさんなのです……」
私は彼女の言っていることが理解できず、ただ聞き入った。
「……私はずっと考えていたのです。どうすれば、こんなことにはならないだろうかと。どうすれば、こんなふうに終わらずにすむだろうと……。でも、結局私は何もできなかった。私にはいつも同じことの繰り返しだ。……そう……繰り返すのだ。」
彼女が言うには、彼女は誰かに選ばれて生まれてきたのだという。
「私たちはすべて同じではないのだ。選ばれたものたちが、この世界を動かしているのだ。そして、私は選ばれしものの一人だ。選ばれたものたちは、私たちの村に住まう者たちに力を与えている。しかし、私たちにはその力の使い方がわからない……。……だから……だから……私は……私は……。」
サラが言っていることは少しも理解できなかった。
ただ何か私の知らないことを知っているのはわかった。そして、それで悩んでいることも。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます