第5話 野山に潜む美尻たち

ポン太の美尻が「おしりの城」に加わったことで、石松紅殿様は「美尻」の概念をさらに広げた。彼は自らの目と心で、動物たちの美尻の可能性を感じ始め、「動物界の美尻」を求めて野山を探索することを決意した。


「よし、今日は山へ向かうぞ!森の中にも美尻の持ち主がいるに違いない!」と、紅殿様は満面の笑みで家臣たちに命じた。


弥助や他の家臣たちは、一瞬呆然としたものの、もう殿様の「美尻探求の冒険」には慣れていた。「殿様の探求には終わりがない…」と、ため息交じりに笑いながらも準備を整え、一行は山へと向かった。


山道を進む中、紅殿様の目はキラキラと輝き、葉っぱが揺れるたびに「あれは美尻か?」と目を凝らしていた。そんなとき、茂みの奥から小柄な動物がぴょんぴょんと跳ねる姿が見えた。


「あれは…ウサギではないか!」と紅殿様は興奮気味に駆け寄る。


小さなウサギが跳ねるたびに、そのふっくらとした尾と小さな美尻が愛らしく揺れている。紅殿様はしばし見惚れていたが、ウサギは彼の視線に気づくと、あっという間に逃げ出してしまった。


「惜しい…実に惜しい!あの愛らしい美尻を、ぜひ城に飾りたかったのだが…」と、紅殿様は少し悔しそうに嘆いた。


しかし、山はまだまだ広く、他にも美尻が潜んでいるに違いない。一行がさらに奥へと進んでいくと、次に出会ったのは、木の実を集めているタヌキだった。タヌキは無邪気に木の実を拾いながら、まるで丸い玉のような愛嬌のあるお尻を揺らしている。


「こ、これは…まさに美尻の極み!」と、紅殿様はタヌキに駆け寄り、声をかけた。「タヌキよ、そなたのお尻をわしの城に展示させてくれぬか?」


タヌキは突然の申し出にびっくりして目を丸くしたが、殿様の必死の説得に根負けし、城にて型を取らせることを承諾した。


こうしてタヌキの美尻も「おしりの城」に加わることとなった。その愛らしい丸みと柔らかそうな質感が忠実に再現され、城を訪れる人々をほっこりとさせた。


この日から、紅殿様の美尻探求の冒険は、森の動物たちをも対象に広がり、ますますユニークな展開を見せていく。彼の「おしりの城」は、もはやただの城ではなく、あらゆる生き物の美尻を讃える聖地となりつつあった。


次回、紅殿様はさらに遠方の森へと旅立ち、伝説の「熊の美尻」に挑む!?果たして、彼の探求はどこまで続くのか…!

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