Legion of Knights
プロローグ
俺らは腐れ縁ってやつらしい。
ガキの頃からずっと一緒。
初めて喧嘩をした時も。
卒業式で暴れた時も。
ケーサツに捕まった時も。
地元を取り仕切ってる「獣神」って組織に入った時も。
大事な局面では必ず五人一緒だった。
そうやって、バカみたいに長い年月を五人で一緒に過ごしてきたから、全員が全員、誰が何考えてんのかは手に取るように分かる。
性格も、性癖も、知られたくない事でも何でもかんでも、全員が全員の事を嫌ってくらいに知ってる。
だから、五人で一緒にいるのは居心地が好い。
そんな俺らは、一部の人間から「騎士の軍団」という愛称で表現される事がある。
地元を取り仕切ってる「獣神」のトップへの忠誠心が強く、血の気が多い所為でモメ事があるたびに先陣切って暴れてた俺らは、ひとりひとりが「騎士」と呼ばれ、五人揃うと「騎士の軍団」と呼ばれる。
ただその愛称をいい意味で使うのは地元の人間だけで、
騎士だ何だと名乗りやがって何様のつもりだとか、何が騎士だ調子に乗ってんじゃねえとか、そんな意味を込めて、揶揄する言葉として使ってきやがる。
別に俺らが好き好んで付けた愛称でもねえし、自ら名乗ってる訳でもねえのに、何かにつけて文句を言いたいだけのバカ野郎共は、どうでもいい事を大袈裟にして騒ぎ立てて、俺らの事を見下したいらしい。
ナメた事してんじゃねえ。
文句あんなら掛かって来い。
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