あの時…

@ri-tyan

あの時…

『これはあたしのせいなの…

あたしのセキニンなの…』


『ヒカルさんのせい……?』


『あたしが…あたしがちゃんとマリアのことみてなきゃなのに……

なのに あたしは ルミ先生のことでいっぱいになっちゃって

マリアのことほったらかしにして…』


『ヒカルさん…』

──────────────────


『マリアの憧れたひーちゃんでいてね』

『……』

『お返事は?』

『…分かった…

本当は全然分かんないけど!

マリアにカッコつけたいから分かったって言うよ!!』

『ありがとーね…』

──────────────────


ヒカルさんは…マリアさんのさんの事をちゃんと思っていた…

だからあれ程セキニンを感じていた…


でも…それは私もだ


私だって、マリアさんではないが

ライムさんの事はおもってる…

ならば、あの場に迷い混んだのがライムさんなら?

あそこに足を運んだのがライムさん自身だったのなら?


そして先程のゲームで、犠牲になったのが、ライムさんだったのなら?


─きっと同じことを、思っている…


「っ…」

「おねぇ、たま…?」

「あ、す、すみません、手、痛かったですか…?」

「いいえ…」


そう思うと怖くなる。


だから、逃げる。


「もう!無理なんです!!!!」


私達の、幸せのために…


終わらないこの地獄に…


──終止符を撃つために


──────────────────

『おねぇたまが!

もし おねぇたまが おむかえに 来て

くれなかったら…

あたちは…

あたちは…びえーん!

ってなっちゃいます!』

──────────────────


貴女を…びえーん!とさせてしまうのは…ごめんなさい…


こんな姉で、ごめんなさい


マリアさんの努力を無下するのは

ごめんなさい


皆さんを裏切る形になってしまったのは

ごめんなさい


ほんとうに…ごめんなさい…


それでも、認めてくれたヒカルさん

『逃げて良いよ』と言ってくれた

ヒカルさん…有り難う御座います…


そして──


「岡田先生、自分の選択に 迷わないでください」


ライムさん…■し■い■■


《ライオンゲームオーバー》

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

あの時… @ri-tyan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ