第20話
全開の窓から入って来る強い風がその人のオレンジ色の髪を揺らす。
顔を埋めている腕にはたくさんのアクセサリーが付いていて、
「あ、あの……」
起こすつもりはなかった。ただ“ここに置いていきます”って言って逃げるつもりだった。……なのに
「……ん?」
寝呆けた声と一緒にジャラジャラッとアクセサリーが動く音がして、反射的に振り替えると――…今の今まで閉じていた瞳が開いていた。
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