第16話
「―――…じゃね?」
「――が――…じゃん」
二人は会話しながら特別塔に向かって歩きだした。
こっち来るじゃんっ。
顔が見れると思ったのに白石遥華は茶髪の男と向き合って話しながらバックで此方に歩いてくる。
「ハル、前見て歩けよ」
そうだよ!前みて歩いてよ!茶髪の男の意見に激しく同意しながらあたしは床に手元にあったスコアを置いて窓の縁に手を置いた。
窓の外に上半身を投げ出して床から足が浮く。
あれ?
見えないな。何処行ったんだ?白石遥華。
少し目を離した隙に二人は姿を消していた。
おかしいな?
本当に一瞬だったのに。
……なぁんだ。
さっさとスコア渡しに行かないと。そしたら数学科室に行かなきゃいけないんだった。
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