第二章 真実と偽り。
「生徒会、そして厚い仮面。」
第24話
生徒会がいる以上あまり素を出すのは宜しくない。
仮面をつけるように自分を変える。
ダイニングへと続く扉の前まで辿り着いた。
中からは人の声がザワザワと聞こえる。
みんながスイッチを入れられるように声をかける。
「開けるわよ?」
「「(コクリ)」」
"ガチャッ…キィーッ…"
扉を開けると中にいる全員がこちらに視線を向ける。
「藍樺ちゃん…?」
「…。」
紗亜耶が私の名前を呼ぶ。
「え、誰?」
そして私の後ろに視線を向けると顔を赤らめながら聞いてくる。
「何故その五人がここに…」
「予想外…」
「わぁ…」
流石は生徒会長、奥山陸は私の後ろにいるメンバーを知っているらしい。
みんなを見て顔を顰めている。
副会長の寿皇芽都と寺角爽汰は私たちを見てポカーンとしている。
「あの美人さん誰…」
「夜斗お前なぁ…」
夜斗…楠木夜斗は生徒会の会計で女たらしでフェロモンが出まくりの彼は何故か私に見惚れている。
そしてそんな楠木の反応に呆れている神楽岳斗。
「あーっと…紗亜耶チャン?だっけか。あんた藍樺の本来のこの姿知らねえの?てか藍樺言ってなかったのかよ…」
「え、え?藍樺ちゃんの本来の姿って…」
「いつもの姿は偽りだから。あと、密。私のことあんた達と数人の大人しか知らないのよ。」
「ふーん…まあそうだよな。」
面倒臭い。ていうか…私何も知りません…お姉ちゃんが教えてくれなかったの悲しい…って演技やめて欲しい…
見え透いた演技って…見てるコッチが恥ずかしくなる。
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