第17話

「怖っ。藍樺がキレたら本職も真っ青の強さやもんな~」


「普段は本職並みだけどね〜」



即座に恭の冷やかしが入る。

そしてそれに対して叶汰の本音が返ってくる。



「そ、れは、みん、なだろ…」


「まぁな。」



蒼威と風斗も会話に加わり何とも言えない会話が繰り広げられている。



そして対して内容のない会話をしているうちにいつの間にやら藍樺の家に到着した一行。




———————こんな楽しげに会話をしている後にあんな事が起きるとは思ってもいなかった。






「さ!話もそれまで!家着いたし。」


盛り上がってるとこ悪いけど放っておくと長引きそうなので流石に止めに入る。




「やっぱ藍樺の家はデカイな〜」


「何言ってんの。恭も充分稼いでるから家大きいでしょ。」


「藍樺んちに比べたら半分くらいやん。」


「充分でかいわ。ほら、みんな入って。」



恭多の言葉に思わず返してしまいここでも不毛な会話を始めてしまう。

流石にここでずっと会話をしているわけにもいかない。


みんなに声をかけて家に入るように促す。




「はぁーい…ってなんか靴多くない?」


「げ、ほんとだ…しかも男物って……生徒会しかいないよね…あの子の関係者って…」





叶汰と同時に玄関に入るとあからさまな男物のローファーが汚く、それも何足も脱ぎっぱなしに散乱している。




えっ、、、、私の家なんだけど?!?!てか生徒会常識なさすぎでしょ!!


一瞬時が止まった、ように感じた。




「めんど、くさそ…」


「わかる…」



蒼威の言葉に叶汰がボソリと呟きながら深く頷いている。




「まぁ…とりあえず上がるしかねぇだろ…」


「藍樺の部屋で考えようぜ。」


「「だな(ね)。」」




風斗と密琉の半ば呆れたような言葉にみんな賛同するしかなかった。

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