悠乃は、そのマンションの前で立ち尽くしている。

南青山にある超高級マンションである。

篤哉から家に誘われ、やって来たものの玄関に辿り着くまでかなりの時間を要した。

中に入ると、広いロビーがあって受付にはコンシェルジュが座っている。

全て白で統一されていた。

真っ白な空間を抜けると、温室があり、様々な花々が咲き乱れている。その中にゆったりとしたソファーとテーブルが置かれていた。

そこで話をする事も出来る。

その先にエレベーターがある。

セキュリティロックがかかっていて、

住人以外は入れない。

今は篤哉に確認の上、コンシェルジュからゲストカードを受け取っていた。

カードで認証して、エレベーターが開いた。

そのまま32階に上がった。

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