第12話

体育館の入り口に女子生徒が絶えた事はない。

男子バスケ部にいる長谷部想を見ているのだ。

今、想は2人のディフェンスを楽々交わし、ゴールにボールを投げ入れた。

ボールはネットにスッポリ入る。

「キャー!長谷部君ステキ!」

制服姿の女子達が騒ぐ。

だが、当の本人は全く気にしていない。

隣のコートで女子バスケ部が練習をしている。

今は1年生が順にラダーの足捌きの練習をしている。

心の順番になった。

「足運びが遅い!もっと早く!」

監督に言われて、心はスピードを上げた。

今度は足の動きが雑になる。

再び、心は注意を受けた。

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