第8話

3月14日になった。

幸は涼真から屋上に呼び出された。

涼真は幸にピンクの紙袋を渡した。

「今日はホワイトデーだから、クッキーのお

礼」

幸が戸惑っていると、涼真はそのまま行ってしまった。

幸は袋を開けてみた。

中に入っていたのは、四葉のクローバーのついたケータイストラップだった。

そしてメモが入っていた。

幸は早速開いて読んだ。


"氷室幸様


これからいい事沢山あるように。


妹尾涼真"


「妹尾君……!」

幸の瞳から涙が零れ落ちた。

男の子から物を貰うのは初めての事だった。

幸は早速自分のグリーンのケータイにそのストラップを付けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る