第13話
竹刀を持つ時の凛とした横顔が好きだ。
普段の可愛さとは別の奈緒がそこにいる。
胸までの長い髪をポニーテールにして
真っ直ぐに前を向いていた。
開は奈緒を見つめていた。
私が初めて福山君を意識したのは、学園祭の時だった。
普段は控え目であまり喋らないのにステージに立った彼は別人のように輝いていた。
替え歌を歌って、みんなが笑いで一つになっていた。
奈緒は福山開を素敵だと思った。
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