第25話

「そうか。連絡来ないのか」

坂口が缶ビールを藍崎の前に置いた。

「きっと彼氏がいるんだろう」

「まあ、飲め」

藍崎はビールを飲み干した。

「藍ちゃん、いい飲みっぷり!」

坂口が藍崎の肩をバンと叩いた。

「そうだよな。あんなお日さまみたいな笑顔持った子。他の男が放っておくはずがない」

坂口は黙って藍崎の話を聞いている。

「確かに可愛い。だが光が足りない。

碓氷愛奈なんか画面の端にいてもすぐ分かる」

「ああ、確かに愛奈ちゃんはスター性を持ってるよ」

「夏目麻紀は何かキッカケでもあって一皮剥けなきゃ主役は無理だな」

坂口はきっぱり言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る