第19話

中継所が見えてきて、歩希は襷を取りしっかりと手に握った。

「歩希!ラストー!」

歩希は全力で走り、4区の川崎に襷を繋いだ。

歩希は川崎の背中をポンと叩いた。

その途端、アスファルトの上に倒れ込んだ。

両側から係員が支えようとした時、咲香がやって来た。

歩希にミネラルウォーターのキャップを外して渡した。

「お疲れ様ー」

「ありがとうー」

歩希は息を切らしながらミネラルウォーターを飲んだ。

そして咲香に身体を支えられてテントの奥へと移動した。

「俺、何位ですか?」

「8位よ」

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