第18話
「古賀ちゃん!愛してる!」
凪は全日本選手権で学校を休んだ時のノートを持って来た古賀将生に思わず抱きついた。
「喜んでないで早く写せ。ついでに宿題も預かってる」
凪はノートを書き写す。
古賀は向かいで宿題をやっていた。
全日本選手権から帰ってすぐに練習を再開したので、2人が会っているのは日曜日である。
朝の5時から10時まで練習した後だった。
「お前って週に何時間ぐらい練習するの?」
「30時間ぐらいかな」
凪は平然と答えた。
「30時間?そんなにしてるのか!」
「でも日曜日はお前と遊びに行ってるし」
「それじゃあ、デートも出来ないな」
古賀の言葉を聞いて、凪は顔が真っ赤になっ
た。
「やっぱお前好きな子いるだろう」
「いないいない」
凪は慌てて両手を振った。
「親友の俺にも言えないのか!」
「本当にいない」
「同じスケートしている三輪まどかはどうなんだ?」
「アイツはリンクメイトだよ」
言えるわけないだろう。陽乃って。
相手は実の姉さんだぞ……
「白状しろー」
古賀は背後から凪の首を抱いた。
「本当だって!スケート以外興味ないよ!」
「まあ、今の所はそう言う事にしといてやる
よ」
そう言うと、古賀は宿題に戻った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます