いつか悠久の明日が香る

@iggkj

第1話

私は、朝っぱらから自転車を漕いでいる。

どこに向かっているのか?

それは図書館だ。

ほんの少し許された時間、私は本を読む。


本を読んでいる間は、日常の些末なことから開放される。

紙の匂い、ページを繰る指の感覚。

私はそういう非日常の時間を持つ事で、様々な偏見から救われているような気持ちになる。


母子家庭になる事を決断したあの日から、配偶者のいることが「良いこと。普通のこと」と言い切る両親や兄妹とも価値観が違う中で生きてきた。

軋轢だらけの家族関係の中で、私を救ってくれたのは、非日常である小説を読む事だった。

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