第8話

ある日の夕方。


ポストを見るために外を出て、ポストの中を見る。



すると、ハガキが一枚、私宛に届いていた。


差出人を見ると、名前は『平沢 蓮 遥華』という連名。


その名前に若干の懐かしさを覚えながら、ある予感と共に、表を見る。




そこにはやっぱり思った通り、「結婚しました」の文字。


という事はこの遥華って子は、村川遥華ちゃんよね?


よくもまぁ、こんなに長いこと続いたなぁ…。





あの頃私は、平沢くんが好きで。


でも平沢くんには大切な彼女がいて。


それが遥華ちゃんだった。



とても仲の良い、お似合いの美男美女カップル。


最初は嫉妬したりもしたけど。


隣の席である平沢くんのそばにいて話すだけで、世界がキラキラしていて。


鮮やかで。



15年経つ今でも鮮明に覚えている、色あせることのない恋の思い出。

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