不信感

第11話

それから教室に戻ると。


待ってましたとばかりに質問責めに遭ったけど。


大半の人は応援してくれているみたいで、一安心。



休み時間の度にからかわれたり、質問されて赤くなりながら答えたりしていたら、あっという間に放課後。




「ねぇ一緒に帰ろ。」


その瞬間、騒がしくなる周り。



「ん…ごめん。」




「もー。またバイト?」



うちの学校は特にバイトは禁止されていない。


だから涼翔は、不定期だけど結構頻繁にバイトに行っていた。




「じゃあ、校門までね!」



交際宣言をして、からかわれる事が多くなったけど。


こうして一緒に帰る事が出来るようになったのが嬉しい。




「おう。」


てな訳で、校門まで2人で歩く。




「ねぇ、涼翔のバイトってどんなの?」



「強いて言うなら…サービス業?」



「じゃあファミレスとか!?」



「うん…まぁね。」




少し歯切れの悪い返事。


その返事が気になって、もう少し深く突っ込む事にする。

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