第5話

1ヶ月前、勇気を振り絞って告白すれば、まさかのOK。


恥ずかしいから、彩優以外には言ってない。


涼翔はそれを利用して教室でからかってくるのだ。


バレてはいけないから、変な言い返しが出来ないと踏んで。



あとで覚えてなさいよ。と心の中で言うと。


考えてる事がバレたらしい。


向こうもさっき以上の笑みを浮かべてきた。


そんな無言のやり取りをしていると、彩優は周りに聞こえない小さな声でからかう。




「私の前でそんなイチャイチャするの、やめてもらえますー?」



そんな言葉にまた顔を赤くする私。


涼翔は余裕そうに笑っているだけ。


私ばっかで…なんか悔しい。





と、その時。


教室の後ろの方から、男どもの歓声が聞こえてきた。




「ほらっ! いけって!」



「よっ森川! 応援してるぞ!」




そんな声が聞こえてきて。


私たち3人は、そろって首をかしげる。

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