第5話【初めてのコラボ配信2】
『ま、まぁせっかく彼方さんとのコラボだから? 彼方さんが選んだゲームだし? 一回目くらいは勝たせてあげようかなって思っただけだし~』
:一回じゃなくて二回負けてるの草。
:じゃあここからはルナちゃんが全勝かな? 楽しみだなぁ~。
:流石は自称頭脳派のルナちゃんw
『君たちそうやって馬鹿にしてるけどコネクトフォーで負けたのは初めてやったからだからね! 次はルナがゲーム選ぶ番だから見てて。う~ん、じゃあオセロにしましょう! オセロは昔家族とよくやってたよ!』
そう言ってルナちゃんはオセロを選択した。
『ルナにかかれば全部ルナの色に染めちゃいますからね』
「因みに俺結構オセロ得意ですよ」
『あー、なるほど? まぁまぁ、ルナだって得意になりましたから!』
:この前アリスちゃんに56対8で負けたの記憶から無くなってる?
:パスを大量に出された記憶無くなってる?
:その後アリスちゃんに七連敗した記憶無くなってる?
:オセロなんて一生やらないって泣いてた記憶無くなってる?
『無くなってないから! 違うの、アリスちゃんとの対戦でルナが成長したって事だからね? アリスちゃんから勝ち方を学びましたから。まぁ最初はゆっくりと進めて行けば良いんですよ』
「まぁ序盤はそこまで考えなくても良いですね」
序盤はお互い同じくらいの枚数で進んで行った。
『ほら皆! ルナと彼方さん互角だよ!』
「いや、オセロはここからですから」
『いやいや彼方さん、ルナもここから本気出しますから』
そう言ってルナちゃんが置いた場所、それを見てコメント欄は盛り上がった。
:ルナ……マジかよ。
:どっかで見た光景だな。
:何も学んでない定期。
「えーっとですね月宮さん。そこに置くとですね……」
『……ちょっと待ってください彼方さん。オセロって角取っても意味ないみたいですよ。むしろ不利になるんですよ?』
「そうなんですか? じゃあハンデとして角取りますね」
『ちょっと! なんでそんな酷い事するんですか!』
「いやいや、酷くないですよ」
『ま、まぁルナはここからでも全然余裕で勝てちゃいますから』
:今回は何個ルナちゃんの駒残るかな。
:彼方がオセロで負けてるところ見たことないんだよな。
:ルナちゃんが頭脳戦で勝とうとするのは無理がある。
「え、月宮さんここで本当に良いんですか?」
『……え? ……あっ』
「じゃあ二つ目の角貰いますね」
『か、彼方さん……あのー、角は半分ずつにしませんか? 彼方さんが二つでルナが二つ角を取れば仲良く半分ですよ?』
「う〜ん。でも俺月宮さん推しなんでボイス聞きたいんですよね」
俺はそう言ってルナちゃんの駒を五つ白色に変えた。
『……え? か、彼方さん……? え、ルナ一か所しか置けないんだけど』
次に俺が石を置くとゲーム画面には【パス】と表示された。
「えーっと……ここに置けば……」
またしても画面には【パス】と表示される。
『うわぁぁあ! 虐めだ!』
「虐めじゃないですよー、じゃあここに置きます」
『あっ! 置ける! ……あっ』
「じゃあ三つ目の角もらいますね」
:流石に可哀想になってきた……。
:アリスちゃんとの時より酷い……。
:¥10000 まぁ……強く生きてくれルナちゃん。
:てか彼方オセロ強すぎ
:果たして彼方が強すぎるのか、ルナが弱すぎるのかどっちだ。
「オセロはどこに置けばたくさん取れるかを考えるよりも次に相手が取れる場所を少なくしていく方が強いんですよ」
『な、なるほど……ねぇ! ルナパスしか来ないんだけど!』
「えーっと、これで終わりです」
『ちょっと待って! 全部黒色になったんだけど! ちょっと皆んなルナに何かしたでしょ! じゃないとおかしいもん!』
:全染めってwww
:本当にそのレベルなんだよなw
:これ以上の戦い見た事ないw
:これは負けたら恥なのも納得。
:てか彼方が強すぎる。
「月宮さん、ヒットアンドブローなんてどうですか? これも頭使いますよ」
『あ! ルナね、それでアリスちゃんに勝った事あるんですよ!』
「じゃあやりましょう!」
ヒットアンドブローは、1から4までの数字があり、あらかじめランダムでそれぞれに色が付けられている。プレイヤーからそれは見る事ができず、六色の色のコインの中から選択してそれぞれの番号に設置する。
もし1から4までの中にある色を二つ選択していればツーブローと表示され、番号プラス色が合っていればヒットと表示される。
それを交互に行い、先に1から4全ての色と場所が合っていれば勝ちとなる。
『先手はルナですね! まずはルナのカラーである白を一番でしょ〜? じゃあ二番は星乃彼方さんの星で黄色! 三番目は〜雫ちゃんの水色! 四番目はアリスちゃんの紫!』
「まぁ最初はヒントも何もないので適当に選ぶ事しかできないですからね」
『やっぱり一番を彼方さんにして二番をルナにしよ~っと…………え? ……嘘? え!?』
「えーーーー! マジか⁉」
まさかの画面には大きく【フォーヒット】と表示された。
ルナちゃんはいきなり四つ全ての色と番号を一致させてしまった。
:は⁉
:0.2パーセント引きやがったw
:強運すぎるだろww
:やはりルナちゃんは運でしか勝てないんだ。
「一発で決めるなんて初めて見た……」
『見た見た⁉ これがルナの実力なんですよ!』
:全く実力じゃなくて草
:運だけでのし上がる女w
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