第6話 新しい仲間

「ところで、お前!名前は?」


全身から垂れる血をタオルで拭きながら男はアンゴに聞いた。


「俺は、『ワンダー・アンゴ』!お前は?」


アンゴは元気よく答えた。


「俺は、『ミラノ・メレック』。一応、強さ指数は、80万ユニバースある。お前は?」


「つ、強さ指数?ユニバース?なんだそれ?」


「は!?お前、本当に無知だな!そんなんで最終星ラストプラネットなんて行ける訳ねぇだろ!もしかして、宇宙警察もしらないのか?」


「おん、知らねえ!」


「お前そんなんで団長キャプテンが務まるかよ。いいか、今この時代、お前みたいな最終星ラストプラネットに行きたい奴らが宇宙船スペースシップを使って宇宙のあちこちを飛び回ってる。そして、それのせいで事故や事件が多発している。だから、宇宙船スペースシップを使って惑星を行き来してるような奴らは犯罪者として取り締まられる。そして、宇宙警察に名前が知られたらそいつの危険度を表す強さ指数が宇宙警察によって公表される。今この時代、10万ユニバースを超えればかなりの実力者と呼ばれている。」


「せ、説明が長ぇなー。てことはお前、80万てめっちゃ高ぇじゃねえか!」


「まあそういうことになる。だが、俺は今この様だ。本来の実力が発揮できるかわかんねぇ。そして、何よりあいつら人殺し旅団も強さ指数が判明している。」


「あ、アイツらもか!一体、どんだけだ!?」


「まず、俺がやられたあの双子。別名、''殺りのフーガ''と''火消しのムーガ''だ。あいつらの息のあった攻撃は、なかなか手強い。二人合わせて強さ指数は、150万ユニバースだ。特に能力がある訳でもねぇが、厄介な二人だ。」


「ひゃ、150万!それはかなり高い!」


「そして、問題はあのおっさん。別名、''森使いのグリーンゲル''こいつは、いわゆるバケモノで、能力使いだ。あいつは、全身を植物に変えることが出来る''植物人間''だ。強さ指数は、300万ユニバース。」


「さ、300万!?あのおっさんが!?そんな強そうには見えなかったけどなー。」


「今は、300万らしいが、昔は1000万を超えてたなんて噂もあるくらいの実力者だ。んで、俺はあの双子を倒すから…。」


「お、俺がやんのかよ!」


「そりゃ、お前が団長キャプテンだからな!任したぞ!」


「まあ、俺も強いからよ!俺に任せろ!あのおっさんは、俺が絶対に倒してみせる!」


「た、頼んだぞ……」


バタン!


メレックが勢いよく倒れた。


「おい!お前!やっぱ傷がヒドイな。こりゃどうしようか。」


「だ、大丈夫だ……。まだアイツらも来ないだろ……」


バン!


勢いよく寝室のドアが開いた。


「何!?お前!まだ起きてたのか!なんか騒がしい気がすると思ったら!それにお前!昨日お前は殺ったはずだろ!」


フーガとムーガが部屋に入ってきてフーガがそう言った。


「へへ、俺はあんな攻撃じゃ死なねぇ。それにしてもお前ら、あんな狡い手を使ってでもひとを殺したいのかよ、全くお前らには呆れるぜ。まあいい、一勝負と行こうじゃないか!」


そう言ってメレックは、窓を開けリビングから外へ飛び出した。


「ま、待て!おい、ムーガ!アイツを追うぞ!今日こそケリをつけるぞ!」


「おう!俺に任せろ!」


そう言って二人もメレックの後を追うように飛び出していった。


「あ、あとお前!もう次期にグリーンゲルさんが来るからな!覚悟しておけ!」


ムーガは、そうアンゴに言ってから飛び降りていった。


「いよいよ俺の出番って訳か…!待ってろ、あの緑野郎!」

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