第21話

「恋愛は厳禁だから」

愛奈は突然、事務所の社長からそう言われた。

「え?」

愛奈の頭の中で何かが弾けた。

「当然だろう。愛奈。お前は今や超人気スターだ。お前の一挙手一投足をファンが注目している」

「でも社長。私には彼がいます」

愛奈ははっきりとそう言った。

「一般人のか」

「はい。中学の頃からずっと好きな人です」

「諦めろ。それをファンが知れば間違いなく暴動を起こす。いいな愛奈」

社長はそう言いながら、厳しい目で愛奈を見ていた。

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