かみさまのにっき
はらぺこおねこ。
Scene.01 かみさま降臨
第1話 もうすぐドラクエⅢが発売されますね
余は、神である。
と言えば、そこそこ有名な神だ。
余は、その息子である。
余は、不満だ。
神の仕事といえど余がやっている仕事は、書類選考だ。
人間の欲望を書類選考し、叶えたり叶えなかったり。
その審査をする仕事だ。
これが、神の仕事か?
答えは、否!
神の仕事は、もっと優雅で華々しいモノでなくてはいけない。
余が許そう。
余が人間界に降りて自由奔放に生きると言うことを……
そう書き置きを残して、神は人間界に降りたのであった。
2024年11月2日
神は、待ちきれずにいた。
2024年11月14日に発売されるゲーム。
【ドラゴンクエストIII そして伝説へ】
ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイ。
神が幼き頃から密かに遊んでいるゲーム。
【ドラゴンクエストIII】
何度も何度も繰り返し遊び。
任天堂スイッチも【ドラゴンクエストIII】のために用意した。
神には、【ドラゴンクエストIII】の話ができる友達が欲しかった。
幼馴染の
神は人間界に降り立つ。
学校の入学には戸籍がいる。
神の人間名は決まっている。
「大神 明っと……」
神は明と戸籍を登録した。
本来なら戸籍を作るのは少しややこしい。
だが、明は神なのでそのへんは神の力でどうにかした。
明は、学校の転入手続きも素早く済ませ。
11月5日、学校に入学した。
学校の名前は、曽呂勇士学園。
大阪のとある市にある学園だ。
11月5日、午前8時。
明は学園内に入った。
そして教員室に向かう。
「はじめまして。
大神です」
大神がそう言うと担任である
「おはよう、大神くん早いね」
「はい、こういうのは最初が肝心ですので……」
「そう改まらなくていいよ。
普通の言葉で君の言葉で話してくれていいよ。
特に学友に対しては普通の言葉でね。
最初の第一印象って大事」
「確かに、それも大事だな」
「そそ、とりあえず学校の案内でもするよ」
十三はそう言って学校を軽く案内した。
そして暫く教員室で待つことになる。
「さて、そろそろ9時だね。
ホームルームのときに君を紹介するよ。
自然体でいいからね」
十三は小さく笑う。
「あ、ああ……」
明は緊張していた。
憧れの学校生活。
【ときめきメモリアル】のような学園ドラマがあるのだろうか……
「緊張しなくていいよ。
ウチのクラス、クセはあるけどいい子たちばかりだから。
自己紹介さえ済ませれば、あとは楽勝だよ!」
「……自己紹介頑張るぞ」
そして教室に入ると賑やかだった教室が静かになりそれぞれが席に戻る。
「今日は転入生を紹介するね」
クラスメイトたちは、明に注目する。
「はじめまして、余の名前は大神 明。
親しみを込めてかみさまと呼ぶことを許可するぞ」
静まり返る教室。
自己紹介に滑る明。
「はい、みんな。
かみさまに拍手を」
十三がそう言うとクラスメイトは拍手した。
そして、明は目を細めて自分を見る少女に気づく。
「あれ?そこにいるのは万桜か?」
するとクラスメイトたちは万桜に注目する。
「え?何知り合い?」
「幼馴染……とか?」
「あの柊万桜に?」
クラスメイトたちの顔がにやけ始める。
「これって恋の予感じゃね?」
茶髪で明るそうな少年がそう言うと銀髪の少女が小声で言う。
「ちょっと焔。
冷やかさないの!」
「いいじゃないか。
学生の本分は恋愛だぞ?
親父が言ってた、人生の成功者になるにはどれだけ恋愛をするかで決まる!ってな!」
「それは焔だけだよ」
少年の名前は、
馬神カンパニーという機械工学の会社の社長の息子。
銀髪の少女の名前は、シエラ・シエル。
焔とは幼馴染で孤児院で暮らしている。
両親はいない。
赤子の頃、海岸で見つかりその後、孤児院で預けられることになった。
髪の色から日本人ではないことがわかっているが、それ以外は正体不明。
明は、神の力である神眼でそれらの情報を得た。
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