黄金の光

@RAD-ZZ

黄金の光

昔、彼女に出会った夜のこと


月は冴え渡り、星が降り注ぐように瞬き、

深い闇の中、私は一人、苦しみに倒れそうになりながら

険しい山道をさまよっていた


その時、不意に襲われた

多勢の影が包囲し、鋭い刃が光を奪う

絶望の淵で旅の終わりを覚悟した刹那

突如、空が裂け、眩い光が大地を貫いた


そこに立っていたのは、

鎧を纏い、堂々とした王者のごとき姿を湛えた一人の女性

気高く、揺るがぬ瞳は、暗闇をも照らす炎のごとく輝き

その瞬間から、彼女との壮大な旅が始まった


彼女は悪しき者たちを退け、私を守り、

共に立ち向かい、共に荒れ果てた道を越えた

時にはすれ違い、時には言葉なくぶつかり合いながら

暗闇を切り裂き、光の彼方へと進んだ日々


彼女の勇姿に心を奪われ、

私はいつしか、彼女を守りたいと願うようになり

その思いは嵐のように心の奥深くに根を張っていった


だがある日、彼女は私を静かに拒み、

何も言わずに遠くへと去ってしまった


私は彼女を理解したつもりで、

その想いに気づかぬ愚かな自分を悔いながらも、

ただ彼女を追いかけていた


心の奥底がわからぬまま、ただ彼女の影を求めて


やがて彼女に追いついた時

彼女は無残に倒れ、傷だらけで横たわっていた

悪しき者たちの手によって打ち倒されて


気が付けば、私は無我夢中で戦っていた

血が滲み、肉が裂け、魂が砕けるほどに

それでも彼女を守り抜くために戦い続けた


立てなくなり、動けなくなっても

私の心はただ彼女の無事を祈り続けた


そして奇跡が訪れた

彼女は黄金の光に包まれ、

かつての凛々しき王の姿を取り戻し

その圧倒的な力で悪を滅ぼした


彼女は私を抱きしめ、優しく微笑みかけて言った


「───貴方は、私の光だったのですね」


その言葉は私に新たな意味を与えた

彼女と共に歩み、生きることを


健康の時も、病の時も、

富める時も、貧しき時も、

ただ共に愛し、敬い、支え合うことを──


全てが終わり、戦いも旅も幕を閉じた

私たちの唯一の願いはただ一つ

共に生きること


だが運命は容赦なく私たちを引き裂き

地は割れ、隔たりが生じた


別れの時が訪れた

離れたくはなかった

終わりたくはなかった

時が止まって欲しいと願いながらも


それでも、未来を見据えて進まねばならないと

私は彼女に言い、彼女もまた私に言った


「いつか、同じ時代で」


またいつか巡り合えると信じ、

互いに背を向け、静かに歩き出した


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