『論理哲学論考』7つの大命題

ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』をよむにあたり、まず把握しておかねばならないのは、この本の柱。7つの大テーマを追うことにより最終論考「語りえないことについては、沈黙するほかない。」が導き出されるようです。では、そこに至るまでの7つ。まず確認しておきましょう。


Die Welt ist alles, was der Fall ist.

世界とは、起きている事全てのことである。


Was der Fall ist, die Tatsache, ist das Bestehen von Sachverhalten.

起きている事、つまり事実とは、幾つかの事態が成り立っていることである。


Das logische Bild der Tatsachen ist der Gedanke.

事実の論理上の像が、思想。


Der Gedanke ist der sinnvolle Satz.

思想は、意義を持つ命題である。


Der Satz ist eine Wahrheitsfunktion der Elementarsätze. (Der Elementarsatz ist eine Wahrheitsfunktion seiner selbst.)

命題は要素命題の真理関数である。(要素は、自分自身の真理関数である。)


Die allgemeine Wahrheitsfunktion ist:[p¯,ξ¯,N(ξ¯)]. Die ist die allgemeine Form des Satzes.

真理関数一般は、[p¯,ξ¯,N(ξ¯)]と書ける。これは命題の一般形式である。


Wovon man nicht sprechen kann, darüber muss man schweigen.

語りえないことについては、沈黙するほかない。



7つの大命題をぱっと見た瞬間に感じたのが「色即是空」の言語化、と言う印象でした。ただしここで4・5・6がどうにもピンとこない。1から7に持っていくに当たり、そこを経過せねばならないとされているにも関わらずです。ここをどうクリアーするか、悩ましいところです。


ひとまずこれ、原文に当たりながら進まないとダメっぽいですね。日本語訳は往々にして指針にはなるけど、理解に当たってノイズが混じりそう。ドイツ語できねーやつだけど、まあ辞書引き引きでなんとかやっていきましょう。

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