レイプされた悲惨な過去
「食器洗い終わったよ」
「ありがとう。何か飲みたい物でもある?」
「いや、大丈夫だよ」
「そっか……。なら、さっきの話だよね……」
白石さんは俯いて言いずらそうにしていた。
「でも、嫌だったら別に話さなくてもいいよ。俺は白石さんの過去について無理に詮索したくないから」
「……よし、これ見てくれないかな」
白石さんは先ほど出していたノートを俺に手渡した。
(手渡すときに震えていた……。よっぽどの事が書かれているのかな……)
「分かった。見るよ……」
ノートの中に書かれていた物を見て俺は衝撃のあまり思考が停止した。
「やっぱり驚くよね……。それは私が今までエッチの相手した人の名前・職業・特徴・性癖等全て記載しているノートなんだ……」
俺は白石さんが何故これほどの人数とエッチをしていたのか、こんなノートを書いていたのか等の様々な疑問が浮かんだ。
「これって……」
「そうだよね。説明されてないのに、いきなり見せられても分からないよね。ごめんね」
「……そうだね」
「そのノートの一ページ目にある男が私の初体験の相手なんだ……。書いてある通りママの恋人でね、中1の私にも欲情しちゃってさ無理やりエッチさせられたのが私の初体験なの……」
「え……それってお母さんは知ってるの?」
自部の恋人が娘を犯したのだから普通なら怒り狂うはずだ。
「うん。知ってるし、許可も貰っていたみたい……」
白石さんは泣きそうな顔をして話した。
胸糞悪い話だったが、そしたら何故こんな人数に……。
「ママって飽き性な人でね……数カ月付き合ったら別れたり、昔の男を家に呼んだりしてエッチしたりを繰り返していたんだ。小学校までは男達に相手に可愛いとしか言われるくらいでエッチの相手をさせられなかったんだ。けど……中学に上がる頃には、私の身体も成長して、女らしくなってきたら男達の見る目が変わって、そこからは……」
白石さんは、その後の言葉は言わなかったが、流石にそこまで言われれば俺にも分かる。
つまり、お母さんの男達に無理やりエッチさせられていたんだろう。
「そっか……」
俺は何かいい慰めの言葉をかけようとしたが、そんな気の利いた言葉を言えなかった。
「中1の頃は数人を相手にするだけで済んだけど、学年が上がると更にエスカレートしていったんだ……。私ってさ、正直言って顔いいじゃない?それに中2くらいから胸も大きくなってきたんだ……。ママも私で稼げると思ったんだろうね…ママの知り合いと私とエッチさせてお金を稼ぐようになったんだ……」
俺はノートを見せられた以上の衝撃で思わず自分の拳を強く握りしめすぎて血が出てしまった。
俺はノートを血のついてない方の手でノーとを捲っていった。
確かに相手させられた日付と値段、エッチの内容と事細かに全て記載されていた。
「続き話すね……。そんな日々が続いて1年程して中3になった頃に変化がくるんだ。ママが末期癌になってね。余命を告げられて、最後に遊ぶ金欲しさに、私に命令したんだ……。『学校を休んでもっと男を相手にして稼げ』今まで生活出来たのもママのおかげだったし、最後のお願いだからと私はママの知り合いだけじゃなくて、自分でも男を探して股を開いたんだ……」
確かに中2の頃もエッチした人数は多いが、エッチさせられた日数も中3の頃より断然多かった。
中3の頃になると相手が中2と比べて多いし、一度だけな事が増えていた。
だが、最後のページを見るとレイプで複数プレイと書かれていて、名前とさせられた内の記載がされており、ここで終了したのだろう。
白石さんは俺が最後のページを見たことを確認して、話した。
「その時に助けてくれた人が、今のこのアパートを借りてくれたんだ」
「なるほどね……。この人たちは捕まったの?」
「一部はね……証拠不十分で逮捕することが出来ない人もいたし、私から誘ったのに逮捕するのも可笑しな話ってのもあるしね」
白石さんは無理に笑っていた。
「なら、今日の無理やりキスさせられたのは……」
「高校に進学前の頃の名残というか、男に対して抵抗出来ないんだ。無理やりされても身体が固まっちゃうの……だから声も出せないの」
漸く合点がいった、あの時の状況はそう言う事だったのか……。
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