第15話 新たな助っ人

 持統天皇が反逆者たちを制圧し、宮中が再び静けさを取り戻しつつあったその時、新たな影が宮中に現れる。その男は、豪快な笑顔を浮かべ、何事にも屈しない鋼のような強さを漂わせていた。彼の名は日向小次郎(ケンドーコバヤシ)。もとは宮中から離れた僻地で剣の修行をしていたが、持統天皇に召し抱えられたという異色の武人である。


日向小次郎:「やぁ、桔平、不比等!戦に勝ったって聞いて、俺もひと暴れしに来たぜ!」


彼は笑いながら、不比等と桔平に拳を振りかざして近づく。その豪放な振る舞いに不比等も思わず笑みを浮かべたが、桔平は小次郎の登場に少し驚き、身構える。


桔平:「日向殿、あなたもここに?」


日向小次郎:「ああ、持統天皇から『お前もそろそろ役に立て』って言われてな。まぁ、たまにはこうやって世の中に顔を出すのも悪くない。」


小次郎は剛腕と剣術の腕前を持ちながらも、そのユーモアと自由奔放な性格から宮中でも異端の存在とされていた。しかし、その強大な力が再び反乱の火種を封じ込めるための切り札になると、持統天皇は信じていた。



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シーン45:新たな計画と小次郎の助言


持統天皇は不比等と桔平、そして日向小次郎を招き、今後の国の安定を守るための計画を話し合った。蘇我石川麻呂の反逆は終わったものの、他の貴族たちが再び力を伸ばしてくる恐れがあったためだ。


持統天皇:「私たちの国が再び反乱の渦に巻き込まれないよう、強固な体制を築かねばならない。」


小次郎は腕を組み、真剣な眼差しで持統天皇を見つめた後、豪快に提案する。


日向小次郎:「まずは、敵になるような連中を全部ぶっ潰しとけばいい!誰も反抗する気なんてなくなるだろう!」


桔平と不比等は一瞬困惑するが、小次郎の大胆な発言にどこか救われた気持ちになる。特に桔平は、過去の戦いの傷が癒えないまま重責を背負ってきたため、小次郎の無邪気な発言に少し安堵を覚えた。


不比等:「小次郎殿、我々も暴力だけでなく、より賢明な方法を用いたいのです。」


日向小次郎:「ああ、わかってるよ。ただな、時には力も必要だってことさ。だからこそ、俺たちがここにいるってわけだろ?」



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シーン46:再び燃え上がる戦の火花


会議の後、日向小次郎は桔平に対して剣術の稽古を提案する。小次郎の荒々しくも力強い剣技に触発され、桔平もまた己の剣技を磨き直す決意を固める。


桔平:「小次郎、次の戦では君と共に戦場に立てるのを楽しみにしている。」


日向小次郎:「その言葉、忘れるなよ!次に俺が助けに来る時は、もっと派手に暴れさせてもらうぜ!」


二人は互いに剣を構え、稽古場に火花を散らす。小次郎の豪快な剣技は桔平の心に新たな情熱を呼び覚まし、二人は戦士としての絆を深めていく。



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次回予告


第16話では、持統天皇のもとに新たな反乱の兆しが迫る中、桔平と日向小次郎が共に戦うことを誓う。しかし、新たな敵が登場し、二人の運命は再び試されることに――。


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